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特集 PowerShotS110

キヤノン PowerShotS110 ~熟成した高級コンパクトの先駆者

キヤノン PowerShotS110  by Inaba Kunio    熟成した高級コンパクトデジカメの先駆者Sシリーズ  評価:5.0
キヤノン  PowerShotS110 Canon

1.キヤノン PowerShotS110の位置づけと概要

 S100の熟成モデル

 2009年10月に登場したPowerShotS90の末裔、PowerShotS110がPowerShotG15とともにリリースされました。前機種となるPowerShotS100の国内発売が2011年12月でしたので、1年弱での世代交代となります。

 PowerShotS95からS100へは、フルモデルチェンジともいうべき変化がありました。イメージセンサーが1/1.7型CCDから1/1.7型CMOSに変わるとともに、レンズも28-105mmF2-4.9(35mm換算)から広角側と望遠側の両方の焦点距離を伸ばした24-120mmF2-5.9へと換装されました。その他にも、フルHD動画撮影への対応、連写性能の向上、GPSの搭載など、最新の技術をふんだんに詰め込んだコンパクト高級コンパクトがPowerShotS100でした。

Canon powerShotS90
初代PowerShotS90

 今回、S100からS110への進化内容をみると、S90からS95への進化と同様に、どちらかといえばマイナーモデルチェンジによる熟成化と言えるかもしれません。イメージセンサーやレンズなどの基本性能は前機種を踏襲し、機能面では液晶パネルのタッチセンサー化とWi-Fi機能を搭載する一方でGPS機能が省略されています。また、デザインもやや直線を強調したものへと変えられ、ボディカラーは今までのブラック、シルバーに加えホワイトモデルがラインアップに加えられました。

PowerShotSシリーズの進化

  S110 S100 S95 S90
イメージセンサー 有効1210万画素
1/1.7型CMOS
有効1000万画素
1/1.7型CCD
レンズ
(35mm換算)
24-120mm
F2-5.9
28-105mm
F2-4.9
撮影感度 ISO80-12800 ISO80-6400 ISO80-3200 ISO80-12800
液晶モニター 3型46万ドット
動画撮影 1980x1080 1280x720 640x480
手振れ補正 光学式
連写性能 10コマ/秒 9.6コマ/秒 1.9コマ/秒 2.1コマ/秒
サイズ 98.8x59x26.9
mm
98.9x59.8x26.7
mm
99.8x58.4x29.5
mm
100x58.4x30.9
mm
重さ 173g 173g 170g 175g
その他 Wi-Fi
タッチパネル
GPS
発売 2012/10 2011/12 2010/8 2009/10

 あらためてPowerShotS110の仕様をみると、小型サイズの高級コンパクトに期待される機能や性能は、すべて搭載されていることがわかります。今回省略されたGPS機能にしても、Wi-Fi機能によるスマートフォンとの連携で十分カバーが可能です。パナソニックのLUMIX DMC-LX7や11月に登場が決まった富士フイルムXF1オリンパスXZ-2等の各機種は、ある意味で同じポジションと言えるのかもしれません。

 こうした中、描写性能という点で一歩抜きん出たのがソニーのDSC-RX100です。ぎりぎりポケットに入れて持ち運べるサイズの中に、1型センサーを搭載した機種が登場することは、おそらく各社とも想定していなかったのではないかと推測されます。DSC-RX100が登場して以降、これらコンパクトカメラの価格がやや低下したのも、「DSC-RX100ショック」のあらわれのように思います。

 とはいえ、PowerShotS110をはじめとする小型高級コンパクトの魅力がなくなったかと言えば、必ずしもそうではないと思います。機動力や機能面などカメラとしての総合力をバランスよく目配りされているということは、多くのユーザーにとって安心して選択できることを意味するからです。

 まずは購入検討に加えるべきデジカメ

 以前、PowerShotS95に対して、「レンズ交換式デジタルカメラのサブカメラを選ぶとき、まず検討すべきデジカメ」と評価しました。PowerShotSシリーズは、サブカメラが持つべき小型軽量ボディ、常用域をカバーするズームレンズ、きちんと活用できる画像、という3つの条件を満たす機種だからです。PowerShotS110に対しても、基本的には同じ評価が成り立つと私は考えています。この2年間で各社から魅力ある機種が登場してきていますが、PowerShotS110の持つバランスの良さは、PowerShotS95と比較しても、さらに熟成されているからです。

 それではPowerShot S110の実力を具体的にチェックしていくことにします。しばらくお付き合いをお願いいたします。

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2.キヤノン PowerShotS110を開封し外観をチェック

 キヤノン Canon PowerShotS110を開封する

 PowerShot S100から約1年ぶりに登場した後継機PowerShotS110。イメージセンサーやレンズ周りは全機種を踏襲していますが、タッチパネルやWi-Fiの搭載、そしてデザインの変更と合わせて新たにホワイトモデルが追加されました。
 市場での販売価格は、約4万円強でのスタートとなりました。PowerShotS100と比べると、概ね5千円程度安価となっています。GPSは省略されたものの、全体に機能アップしているにもかかわらず廉価になっている点は、やはりソニーDSC-RX100の影響かもしれません。
 今回テスト機を購入するに当たり、いつも通りカラー選択に迷いました。せっかくなのでホワイトモデルも検討しましたが、結果的にいつも通りブラックモデルを選びました。店頭で実際に見ていただけるとわかりますが、ホワイトモデルもしっかりと塗装がされており、高級感が感じられます。

 紫色を基調としたパッケージは、前機種のS100やS95のものと同じデザイン。箱には「日本国内向け」と記載されています。

 パッケージの上段には、取扱説明書やCD-ROM等が入っており、下段に本体やケーブル、ストラップ、バッテリー等が格納されている。上側にある白い包みが本体。

 同梱されている付属品。左上より取扱説明書、ソフトCD、バッテリーチャージャーCB-2LX、バッテリーNB-5L、インターフェースケーブルIFC-400PCU、リストストラップWS-DC11。

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 バッテリー等の付属品をチェック

 PowerShot S110のバッテリーは、前機種であるPowerShot S100等多くの機種で使われているものとなります。

 NB-5L用バッテリーチャージャーCB-2LX。充電には125分が必要となります。

 コンセント用のプラグ部分は回転して格納できます。接続するコンセント側にスペースが必要となりますが、可搬性の点でメリットとなります。チャージャーは中国製。

 バッテリーパックNB-5L。容量は1120mAhで、静止画であれば約200コマ、動画であれば約40分の撮影が可能です。セルは日本製ですが、バッテリーパック全体は中国製。

 付属のリストストラップWS-DC11。携帯電話用のものとほぼ同じです。

 付属するインターフェースケーブルIFC-400PCU。パソコンやプリンターとの接続に使用します。

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 PowerShot S110の本体外観をチェック

 ブラックボディの表面は指紋が付きにくい塗装が施されており、高級感を感じます。

 ボディ前面。キヤノンらしいシンプルなデザインとなっています。ボディ両端部分は切り落とし的な加工となっており、力強い印象を受けます。

 ボディ液晶画面側。基本的なレイアウトは前機種S100とほぼ同じです。親指部分のゴムが大きくなっています。

 ボディ上面。シャッターボタンがシルバーからブラックに変わっていますが、ダイヤルやボタン類の配置も前機種と同じです。

 ボディ底面。三脚用の穴は金属製で、レンズ光軸上に配置されています。向かって左側はバッテリー室の蓋で、この中にバッテリーとメモリーカードが格納されます。カメラ本体は日本製。

 ボディ左側面。右上に見えるのはストラップ取付部です。ストラップ取付部は反対側にもありますが、付属するリストストラップは片吊用のものとなります。

 ボディ右側面。こちら側には外部接続端子が格納されています。その上に見えるのがストラップ取付部です。

 ロゴは刻印された上に白いインクが流されています。ロゴの右側は、セルフタイマーランプやオートフォーカス補助光等として機能するランプです。ロゴとランプの上にある2つの穴はステレオマイクとなります。

 レンズ鏡胴まわりにあるリングコントロール部の滑り止めパターンが変わっており、操作感が向上しています。

 ボディ上面の右側。モードダイヤルには「ムービーダイジェストモード」が追加されています。これは、静止画撮影時に前の2~4秒分が動画として記録され、1日分をまとめてファイル化されるものです。また、新たにWi-Fiが追加されたため、インジケータも配置されています。無線LANで行えることは基本的にIXY1と同じで、パソコンやプリンターとの接続やスマートフォンでのコントロール、Web等へのアップロード等が可能です。

 外部端子カバーの内側。A/V OUTとDIGITAL兼用端子とHDMI端子となります。S100と同じです。

 液晶側のメインコントロール部です。ボタンやダイヤル類はS100と同じです。右下の丸型部分はコントローラーホイールとして機能します。写真では見えづらいですが、親指部分のゴムにある3つの穴はスピーカーです。

 バッテリー室の蓋を開けた状態です。メモリーカードの挿入方向ガイダンスが貼付されています。

 バッテリーとメモリーカードを挿入しつつある状態。メモリーカードのラベル部分は液晶側を向きます。

 ストロボをポップアップさせた状態。ストロボ自体はストロボのモードによって自動的にポップアップ・格納されます。

 電源を入れた状態です。写真はレンズを広角端にしています。

 レンズを望遠端にした状態です。この時にレンズ長は一番長くなります。

 液晶パネル。静電容量方式タッチパネル化されています。すべての操作はダイヤルやボタン類だけでも可能です。液晶パネルの視認性は良好です。

 PowerShotS95との比較

 PowerShotS110のデザインは、むしろ前々機種であるPowerShotS95に似ています。ここでは両機種の外観を比較してみました。

 PowerShotS110(左側)とPowerShotS95(右側)。デザインテイストは似ていますが、より直線的なデザインに変わっています。また、モードダイヤル部分がボディ上面に出ています。

 液晶パネル側。基本的に同じですが、モードダイヤルがボディ上面に突き出ている点が変わっています。

 ボディ上面。レンズ鏡胴部にあるコントローラーリングの滑り止めパターンが変わっています。

 内蔵ストロボをポップアップさせた状態。ポップアップ量は両機種ともほぼ同じ高さとなります。

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3.キヤノン PowerShotS110の描写性能はどうか?

 描写力チェック1:高感度性能

 PowerShotS110の基本感度はISO80で、ISO12800までの設定が可能となっています。PowerShotS100ではISO80からISO6400まででしたので、1段分設定可能幅が広がっています。

 高感度性能については、撮影メニューの中に「高感度時NR」の項目があり、「弱」「標準」「強」の3段階で設定できます。PowerShotS110はRAW撮影も可能ですので、撮影後にパソコン上でノイズリダクション処理をかけることもできます。なお、RAWまたはRAW+JPEGでの撮影時には、自動的に「標準」での撮影となります。

 下記のサンプルは、各ISO感度別にテスト撮影を行ったものとなります。高感度時ノイズリダクションを標準に設定したものでチェックすると、ISO800まではほとんどノイズを感じませんが、ISO1600あたりから暗部などでノイズが見えてきます。ISO3200になるとそれなりにノイズが目立つようになってきますが、ぎりぎり実用範囲に入っていると思います。ISO6400以上になるとかなりノイズが増え解像感の低下も感じられますが、縮小するなどの使い方によっては、活用可能だと感じました。

 高感度ノイズリダクションを「標準」にすると、かなりノイズ感は改善されますが、解像感にはそれほど影響は感じられませんでした。「強」にすると、さらに高感度ノイズは低減化されましたが、解像感の低下も目立ってきます。なお、高感度ノイズリダクションは、ISO1600以上で強くかかってくるように感じました。

 下記のサンプルは画像の一部をほぼ等倍で切り出したものですが、クリックすると元画像が表示されますので、あわせて参照していただければと思います。


サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してある。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO80(「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


ISO100(「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


ISO200(「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


ISO400(「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


ISO800(「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


ISO1600(「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


ISO3200(「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


ISO6400 (「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


ISO12800 (「弱」「標準」「強」)
Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110Canon PowerShot S110


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 描写力チェック2:歪曲収差

 PowerShot S110のレンズは35mm換算で24mmから120mmの光学5倍ズームのため、高級コンパクトの範疇ではややズーム域が広いレンズとなっています。レンズ自体は前機種のPowerShotS100と同じものと思われます。

 PowerShot S110には「ゆがみ補正」等の項目はありませんので、必要であれば撮影後にソフトウェアで補正をかけることになります。

 下記のサンプルは、広角端、標準域、望遠端で撮影したものです。いずれも絞り開放となっていますが、歪曲収差、周辺光量不足とも良好に補正されています。

 歪曲収差に関しては、広角端ではわずかに樽型収差を確認することができますが、24mm相当の画角を考えると気にならないレベルであると思います。その後、望遠側に移るにつれ補正がされていき、標準域を超えたあたりでほぼ完全に補正されています。

焦点距離:5.2mm(35mmサイズ換算24mm)
Canon PowerShot S110


焦点距離:10.8mm(35mmサイズ換算50mm)
Canon PowerShot S110


焦点距離:26mm(35mmサイズ換算120mm)
Canon PowerShot S110



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 描写力チェック3:解像力

 レンズ固定式のカメラでの解像力テストでは、イメージセンサーとレンズの両方の実力が試されます。いつもの通りISO12233準拠チャートを使用して解像力チェックを行いましたが、結果は、コンパクトカメラとしては高い解像力を示しています。

 35mm換算で24mmの広角端では、開放から高い解像力を示しています。わずかにモアレの影響が出ているものの、概ね2400本あたりまでラインを視認することができました。望遠側に移るにつれ、わずかに解像感の低下が認められましたが、望遠端でも2100本のラインを確認することができました。

 画像周辺部については、全般的に鮮明度の高い画像となっていますが、やはり1段程度絞るとしっかりとした画像となります。

 実際のチャートは画像をクリックすると表示されるので、ぜひ直接確認していただければと思います。


ISO12233準拠チャート。中央と左上の赤枠の部分を切り出
してある。画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

5.2mm域(35mmサイズ換算24mm) F2.0
Canon PowerShot S110
Canon PowerShot S110

5.2mm域(35mmサイズ換算24mm) F2.8
Canon PowerShot S110
Canon PowerShot S110

10.8mm域(35mmサイズ換算50mm) F4.0
Canon PowerShot S110
Canon PowerShot S110

10.8mm域(35mmサイズ換算50mm) F5.6
Canon PowerShot S110
Canon PowerShot S110

26.0mm域(35mmサイズ換算120mm) F5.9
Canon PowerShot S110
Canon PowerShot S110

26.0mm域(35mmサイズ換算120mm) F8.0
Canon PowerShot S110
Canon PowerShot S110

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4.結局、キヤノン PowerShotS110は「買い」か?

 独断 素晴らしい!smile ポイント 
  • 高画質小型コンパクトとして、完成した姿。
  • APS-Cサイズセンサーのカメラに肉薄する描写性能。
  • 向上した高感度性能。(ISO1600までは実用レベル)
  • 反応レスポンスの良い操作感。
  • RAW撮影も可能。(ただし、JPEGでも十分な画質)
  • コンパクトボディの割に、ダイヤルとボタンを多用した直接的なインターフェース。
  • フルHDに対応した動画撮影機能。
  • ステレオマイク、Wi-Fiなど、多くの機能を実装。
  • 効果の高い手振れ補正機能。
  • サイズの割に持ちの良いバッテリー。
  • 高速化されたオートフォーカス。
  • 反応の良い静電容量式タッチパネル。

 独断 もう一息!not smile ポイント 
  • メニュー構成に整理が必要。
  • 前機種からGPS機能を省略。
  • 解像感はセンサーサイズを考慮すれば良好だが、高級コンパクトの中では標準的。
  • インターフェース類のユーザー設定範囲があまり広くない。

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付録1.製品仕様からみた PowerShotS110の特長

カラー  ブラック / シルバー/ホワイト
カメラ有効画素数  1210万画素
 
※PowerShotS100も同じ。
撮像素子  1/1.7型高感度CMOS、約1,330万画素
レンズ  6群7枚(両面非球面レンズ1枚、両面非球面UAレンズ1枚、片面非球面レンズ1枚)
 光学5倍ズーム f=5.2-26mm(35mm換算:24-120mm)/F2.0-5.9
 光学式手ブレ補正機構内蔵
 ※PowerShotS100も同じ。
フォーカス  オートフォーカス:コンティニュアス、サーボAF、マニュアルフォーカス
合焦範囲  通常:3cm(W端)/30cm (T端) - ∞
 マクロ:3㎝(W端)/30cm(T端) -50cm

 ※PowerShotS100も同じ。
絞り  F2.0 - F8(W端) / F5.9-F8(T端)
起動時間  1.7秒
 ※PowerShotS100は1.6秒。
デジタルズーム  最大4倍
 光学と合わせて最大約20倍
ISO感度  オート、80/100/125/160/200/250/320/400/ 500/640/800/1000/1250/1600/2000/2500/3200/4000/5000/6400/8000/10000/12800
 ※PowerShotS100はISO6400まで。
シャッタースピード  1-1/2,000秒(オートモード)
 15-1/2,000秒(すべての撮影モードをあわせて)
ホワイトバランス  オート、太陽光、くもり、電球、蛍光灯、蛍光灯H、ストロボ、水中、マニュアル1、マニュアル2
露出  露出補正(1/3 EVステップ、-3~+3EV)
測光方式  評価、中央部重点平均、スポット
撮影モード  <撮影モード>
 カスタム、マニュアル露出、絞り優先、シャッタースピード優先、プログラム、オート、ムービーダイジェスト、シーンモード、クリエイティブフィルターモード
 <動画モード>
 フルハイビジョン、ハイビジョン、スタンダード、iFrame動画、ハイスピード動画
液晶モニター  3.0型 46.1万ドット TFT液晶 視野率約100%
 タッチパネル
 ※PowerShotS100は非タッチパネル。
光学手ブレ補正(IS)  マルチシーンIS 入/切/撮影時
 静止画時:静止画/ハイブリッド/流し撮り/三脚を自動切り替え
 動画時:ダイナミック/ハイブリッド/パワード/三脚を自動切り替え
 補正効果(静止画時):約4段分(タッチシャッター操作時は除く)
セルフタイマー  約10秒後/約2秒後/カスタム
連続撮影
 通常:約2.1画像/秒
 ハイスピード連写HQ:約10画像/秒
 ※PowerShotS100は2.3コマ/9.6コマ
フラッシュ  調光範囲:50cm~7.0m(W)/50cm~2.3m(T)
記録メディア  SDXCカード/SDHCカード/SDカード
記録画素数(静止画)  ・アスペクト[16:9] 設定時
 ラージ:4000x2248
 ミドル1:2816x1584
 ミドル2:1920x1080
 スモール:640x360
 RAW:4000×2248
 ・アスペクト[3:2] 設定時
 ラージ:4000x2664
 ミドル1:2816x1880
 ミドル2:1600x1064
 スモール:640x424
 RAW:4000×2664
 
・アスペクト[4:3] 設定時
 ラージ:4000x3000
 ミドル1:2816x2112
 ミドル2:1600x1200
 スモール:640x480
 RAW:4000x3000

 ・アスペクト[1:1] 設定時
 ラージ:2992x2992
 ミドル1:2112x2112
 ミドル2:1200x1200
 スモール:480x480
 RAW:2992×2992
 ・アスペクト[4:5] 設定時
 ラージ:2400x3000
 ミドル1:1696x2112
 ミドル2:960x1200
 スモール:384x480

 RAW:2400×3000
再生関係  シングル再生、インデックス再生、拡大再生(約2~10倍)、連想再生、動画再生、スライドショー、ヒストグラム表示、位置情報表示、ムービーダイジェスト再生
表示言語  日本語、英語、中国語
動画撮影 〈フルハイビジョン〉1920×1080:24fps
  (実際のフレームレートは23.976fps)
〈ハイビジョン〉1280×720:30fps
  (実際のフレームレートは29.97fps)
〈スタンダード〉640×480:30fps
  (実際のフレームレートは29.97fps)
記録画像ファイル形式  静止画:RAW / JPEG(DCF/Exif 2.3準拠) / MPO、DPOF対応
 動画:AVCHD Progressive/AVCHD/MP4/Motion JPEG
外部端子  Hi-Speed USB、A/V-OUT、HDMI(ミニコネクター)
 IEEE802.11 b/g/n(2.4GHz帯のみ)
電源  専用リチウムイオン充電池(NB-5L)、ACアダプターキット(ACK-DC30別売)
 充電時間は約125分
寸法(WxHxD)  98.8×59.0×26.9mm(突起部除く)
 ※PowerShotS100は98.9×59.8×26.7
質量  約198g(バッテリー、メモリーカード含む)
 約173g(本体)
 ※PowerShotS100も同じ。

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付録2.発売前のファーストレビュー

【一口コラム】無線LANを搭載した小型高級コンパクト

 キヤノンからPowerShotS100の後継機、PowerShotS110が正式発表となった。店頭予想価格は4万9800円となっており、10月中旬に発売開始される予定である。
 初代S90からほぼ1年スパンで後継機が登場してきたが、4代目となるS110はどのように進化したのか、まずは仕様を確認したい。
  • イメージセンサーは有効1210万画素1/1.7型CMOSセンサーと、S100と同じだが、高感度設定がISO12800までと1段分拡がっている。また、画像処理エンジンもDIGIC5を搭載している。
  • レンズは35mm換算24-120mmF2-5.9と、S100と同じ。
  • 新たに無線LANが搭載された。
  • S100で搭載されたGPS機能は省略された。
  • 液晶パネルがタッチセンサー化された。
 基本的な機能はPowerShotS110を踏襲しており、ブラッシュアップモデルという位置付けだろう。

キヤノン PowerShot S110 キヤノン PowerShot S100

 PowerShotS110(左側)とPowerShotS100(右側)。S100で新設された前面グリップがなくなったのが目立つものの、全体としてのデザインはSシリーズを踏まえたものとなっている。


キヤノン PowerShot S110 キヤノン PowerShot S100

 PowerShotS110(左側)とPowerShotS100(右側)。液晶モニターがタッチパネルとなったが、ボタンやダイヤル類はS100とほぼ同じ。

キヤノン PowerShot S110 キヤノン PowerShot S100

 PowerShotS110(左側)とPowerShotS100(右側)。イメージセンサーの仕様は同じだが、S110では新たに設計されている。画像処理エンジンはDIGIC5と同じ。


 主な仕様についてS100(2011年12月発売)と比較すると、次のとおりである。

【S110とS100の比較】

機種名 PowerShotS110 PowerShotS100
イメージセンサー 有効1210万画素
1/1.7型CMOS
レンズ 24mm-120mm F2-5.9
(35mm換算)
最短撮影距離
(レンズ前)
3cm(標準)
3cm(マクロ)
ISO感度 ISO80-12800 ISO80-6400
シャッタースピード 1-1/2000秒
液晶モニター 3型46万ドット
連写速度 10コマ/秒 9.6コマ/秒
動画撮影 1920 X 1080/24fps
バッテリー NB-5L 約200枚
その他 Wi-Fi/タッチパネル GPS
サイズ
(W x H x D)
98.8x59x26.9mm 98.9x59.8x26.7mm
重さ
(含カード、電池)
173g

 なおボディカラーは、S100ではブラックにシルバーが追加されたが、S110ではさらにホワイトも加わっている。
 ソニーのDSC-RX100が登場して以来、小型の高級コンパクトカメラの立ち位置が難しくなっている。PowerShotS110はマイナーバージョンアップモデルとして正統進化しているが、次の「飛躍モデル」の登場も期待したい。

(9月19日 記)

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 独断 デジカメ対決! どっちが良い? 


☆ vs ニコン COOLPIX P330
☆ vs 富士フイルム XF1
☆ vs ソニー サイバーショット DSC-RX100
☆ vs パナソニック LUMIX DMC-LF1
☆ vs パナソニック LUMIX DMC-LX7
☆ vs オリンパス STYLUS XZ-2

 

【厳選レビュー記事】

◎ITmedia タッチパネルとWi-Fiで新提案――キヤノン「PowerShot S110」

  2012年10月11日 mi2_303
  • 直感的なタッチパネル操作。
  • Wi-Fi機能は便利に使えるか。
  • 作例。

◎デジカメWatch 【新製品レビュー】キヤノンPowerShot S110

  2012年 9月27日 北村智史
  • 無線LAN機能を内蔵した人気シリーズ最新モデル。
  • 伝統のコントローラーリングが便利。タッチパネルとの連携も。
  • スマホから位置情報を取得。
  • 代を重ねた故の完成度が魅力。
  • 実写サンプル。

◎ITmedia 新センサー搭載で画質向上 無線LANと静電タッチパネルも備えた「PowerShot S110」

  2012年 9月19日 編集部
  • 撮像素子を新型とするほか、無線LANとタッチパネル液晶を導入することで画質と利便性、操作性の向上を果たした。
  • 同社コンパクトデジカメとしては初めて静電容量式のタッチパネルを採用。

◎デジカメWatch キヤノン、無線LAN機能を内蔵した「PowerShot S110」

  2012年 9月19日 編集部
  • 10月中旬に発売。キヤノンオンラインショップでの販売価格は4万9,980円。本体色はブラック、シルバー、ホワイト。
  • 「PowerShot S100」の後継モデル。新たに無線LAN機能やタッチパネルなどを搭載。
  • IXY 430Fと共通の無線LAN機能を搭載。
  • 静電式タッチパネルを採用。

【キヤノン PowerShot S100 基本仕様】

画素数 1210万(有効) 画像素子  1/1.7型CMOS
ISO感度 80~12800  記録フォーマット  JPEG/RAW 
焦点距離(35mm換算) 24mm~120mm  F値 F2~F5.9 
液晶モニター 3型 46万ドット  シャッタースピード  1~1/2000 秒
ファインダー - 起動時間 1.7秒
電池タイプ 専用電池  専用電池型番 NB-5L
撮影枚数 200枚 インターフェース USB2.0、HDMI、AV出力 
記録メディア SDHCカード SDカード SDXCカード
手振れ補正機能 光学式 防水    
連射機能 10コマ/秒 バリアングル 
付加機能   Wi-Fi/タッチパネル  RAW+JPG同時撮影 
動画撮影 1920 X 1080/24fps
幅x高さx奥行き 98.8x59x26.9mm 本体重量 173g

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