デジタル一眼レフの操作性を継承し、高性能と高画質を凝縮
3月に発表されたニコン・ミラーレスの最上位機種、V3が発売となりました。Vシリーズの中では三代目となりますが、V1、V2、V3と代を重ねるごとに、Jシリーズとの差別化が図られてきたように思います。初代V1は、同時にリリースされたJ1の上位機ではなく、むしろJ1に電子ビューファインダーを内蔵したカメラという位置づけでした。これがV2になると、大型のグリップが設けられるとともに、モードダイヤルにPASMモードが追加されるなど、インターフェース面でもデジタル一眼レフに近づけられていました。今回V3では、デジタル一眼レフの操作性をベースにしたカメラへとさらに一歩進んでいます。4月24日に発売開始となるJ4は、ほぼJ1のインターフェースを踏襲しているのとは対照的です。
→発売前の記事「一口コラム:ニコン・ミラーレスの最上級機登場!」。
2012年11月に登場したV2。電子ビューファインダーと大型グリップを搭載しています。
V3の主な特徴は、次のとおりです。
- イメージセンサーはV2の有効1425万画素から1839万画素に高画素化されています。V2と同様にローパスフィルターレスとなります。なお、J4も同じセンサーが搭載される予定です。
- 画像処理エンジンは、V2のEXPEED 3Aから新型のEXPEED 4Aに進化しました。2つのエンジンを内蔵することで、デジタル一眼レフに匹敵する高画質を実現したとのことです。
- Af性能と連写性能が強化され、AF追従時にも20コマ/秒での連写が可能になりました。(V2は15コマ/秒。)
- 位相差AFエリアが73点から105点に、コントラストAFエリアも135点から171点に増やされ、カバーする面積と密度が向上しています。
- 動画性能も強化され、60iのフルHDから60pにも対応しました。動画撮影時の露出モードも変更できるようになるとともに、新たな機能として「おまかせスナップ」が搭載されました。これは動画撮影中に、カメラが自動的に判断して20コマまでの静止画も記録するものです。また、動画撮影中の電子手ぶれ補正機能も利用可能になりました。
- インターフェースでは、新たにミドルクラスのデジタル一眼レフで採用されているダブルコマンドダイヤルを搭載。ファンクションボタンも3つ用意されるなど、V2よりも大幅に強化されています。
- メモリーカードはニコンのレンズ交換式カメラでは初となるmicroSDカードを採用。専用メモリーカードスロットとなりました。
- 液晶モニターはタッチセンサー化され、上側には170°、下側には85°までのチルト可動が可能です。
- V2では内蔵されていた電子ビューファインダーは、V3では外付オプションかされました。DF-N1000は0.48型236万ドットのパネルが採用されており、現段階ではトップレベルの見え方であると思われます。
- V3はWi-Fiも内蔵しました。スマートフォンでのリモート操作にも対応しています。
- ソフト面では、クリエイティブモード、アドバンスト動画モード、モーションスナップショットなどが新たに搭載されました。
- ボディサイズは横幅はV2よりも3mm大きくなりましたが、高さは電子ビューファインダーがない分、16mm程度低くなっています。重さもわずかながら軽くなりました。
有効1839万画素の新型イメージセンサーが搭載され、さらに解像感の向上を実現しました。高感度性能もV2と同等以上のレベルとなっています。
V3の魅力は?
ニコンがミラーレスカメラに参入したのは2011年11月ですが、その後順調にラインアップが広がってきています。レンズ関係も拡充されており、先行グループに徐々に近づいているように思います。
今まで、ニコンは意図的にデジタル一眼レフとミラーレスとの差別化を図っていたように思われますが、V2、V3と代を重ねる中で、少なくとも操作性の点ではほぼデジタル一眼レフと同等レベルとなりました。違いは、ボディやレンズのコンパクト性と描写性能であり、両方のシステムの強みを活かしたうまい棲み分けとなっています。
オプションの電子ビューファインダーとグリップを装着すると、デジタル一眼レフと同等の操作性となります。
1 V3を評価してみて感じたのは、操作性だけでなく、機能面や描写性能でもさらに大きく進化したということです。とくに連写性能や連続撮影可能枚数、オートフォーカスの高速性など、他社のミラーレスカメラとは一味違う強みをもったシステム・カメラとして、さらに一段成長しています。
それでは、ニコンの新型ミラーレス、V3の実力をテストしてみたいと思います。
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