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特集 ニコン Nikon 1 V3

3.ニコン 1 V3の描写力をチェック

ニコン 1 V3 by Inaba Kunio  デジタル一眼レフのインターフェースを採用した最上級ミラーレスカメラ 評価:5.0
Nikon 1 V3







 描写力チェック1:高感度性能

 ニコン 1 V3に搭載されているイメージセンサーは、一足遅く登場のJ4と同じもので、有効1839万画素の新型センサーです。従来のものと同様に、ローパスフィルターレスとなります。

 V3の基本感度はISO160で、ISO12800まで設定可能となっています。V2ではISO6400まででしたので、1段分高感度側に拡張されています。V2でもISO12800の設定が欲しいノイズレベルであると感じましたのでV3で対応されたことになります。ISO感度設定に関しての拡張項目はありません。ノイズ低減処理の行い方としては、カメラ内での設定と、RAWで撮影しパソコン上での現像段階で行う方法があります。なお、カメラ内で設定した場合でも、RAWファイルには変更は加えられませんので、後から編集することも可能です。

 カメラ内でのノイズ低減は、「高感度ノイズ低減」と「長秒時ノイズ低減」の2つがあります。どちらも、メニューで設定できますが、「高感度ノイズ低減」は「絵づくりメニュー」内にあるのに対し、「長秒時ノイズ低減」は「撮影メニュー」の中に置かれていますので注意が必要です。

 「高感度ノイズ低減」は「しない」、「する」の2種類が設定可能となっています。「する」にした場合には、常に高感度ノイズ低減処理がかけられます。「しない」にした場合には、ISOを高感度に設定した場合にのみ、高感度ノイズ低減処理がかけられます。その場合でも、「する」にした時よりも弱めに処理がかけられます。

 「長秒時ノイズ低減」は、「する」と「しない」のどちらかに設定します。「する」に設定すると1秒よりも低速のシャッター速度で撮影したときに長秒時ノイズ低減がかかります。長秒時ノイズ低減処理を行うと、画像を記録するのにかかる時間は約1.5~2倍となります。「しない」にした場合には、遅いシャッター速度で撮影する場合に長秒時ノイズ低減処理がかけられます。その場合でも、「する」にした時よりも弱めに処理がかけられます。また、かかる時間も通常と比べて多少長くなる程度です。このあたりも、J3やV2と同じです。

 また、新たな機能として、6400(NR)と12800(NR)の設定が追加されました。これは4コマを連続して撮影して高感度ノイズ低減処理をかけるもので、JPEG FINE形式で保存されます。シャッター速度が1/30秒よりも遅い場合には通常の撮影がされます。合成処理を行うため、画像の周辺部が切り取られる場合があります。

 全体の印象は、画素数が増えたにもかかわらず、むしろV2やJ3よりもノイズ感が軽減されたように感じました。

 高感度ノイズ低減を「しない」にしても、ISO800まではほとんどノイズ感は感じられません。ISO1600あたりから、徐々にノイズが増える感じはしますが、ISO3200でもそのまま使えるレベルです。ISO6400になると、ノイズ感が増すとともに解像感の低下も感じられますが、使い方によっては十分実用可能なノイズレベルです。

 高感度ノイズ低減を「する」にすると、1段分程度ノイズが低減化されます。解像感もやや低下しますが、ISO6400やISO12800の等倍でそれなりに使えるレベルとなっています。

 新たに設定された6400(NR)や12800(NR)では、概ね1段分程度ノイズ感が軽減されています。これらの設定時にも、高感度ノイズ低減を「する」にすると、さらにノイズ感が軽減されました。

 標準の設定では、「長秒時ノイズ低減」は「しない」に、「高感度ノイズ低減」は「する」となっていますが、解像感を重視されるのであれば、高感度ノイズ低減も「しない」にしても良いかもしれません。

 下記のサンプルは、高感度ノイズ低減を「しない」、「する」の2段階で各ISO感度の撮影を行ったものとなります。表示画像は等倍画像ですが、クリックすると全体画像が表示されますので、あわせて比較をしていただければと思います。

Nikon 1 V3 ISO200
サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出しています。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO160(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

ISO200(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

ISO400(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

ISO800(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

ISO1600(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

ISO3200(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

ISO6400(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

ISO12800(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

番外:ISO6400NR(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3

番外ISO12800NR(左から「しない」「する」)
Nikon 1 V3 Nikon 1 V3


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 描写力チェック2:解像度

 Nikon 1 V3のイメージセンサーは有効1839万画素です。今回テストに使用した1 NIKKOR 18.5mm f/1.8の結果は、基本的に絞り開放から優れた解像力を示しました。このレンズは、2段絞ると、周辺部を含めさらに解像力が向上したため、開放絞りF1.8から2段絞ったF3.5のもので確認を行いました。

 下記の切り出し画面を見ていただけるとわかるように、視覚解像度チェック用ライン、限界解像度チェック用ラインとも楽々と2500本ラインの識別が可能であり、イメージセンサーの画素数を活かしていると感じました。同じレンズでテストしたV2と比べても解像感が増しており、画素数のアップが解像力強化につながっていることが確認できました。

 なお、キットレンズの解像力テストについては、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOMをご覧ください。

  レンズ名:1NIKKOR 18.5mm f/1.8
 焦点距離:18.5mm (35mm換算 約50mm)
 絞り値:F3.5 (開放絞りF1.8から2段絞った状態)
 使用チャート:ISO12233準拠チャート


(下図は、図の赤枠の部分を等倍で切り出したもの。)

Nikon 1 V3
 限界解像度チェック用のラインでは、余裕をもって2500本まで視認できています。モアレもほとんど発生していません。

Nikon 1 V3
 横方向の限界解像度チェック用のラインでも、同様に2500本域まで楽々と視認できています。V2と比べても解像感が増しており、有効1839万画素イメージセンサーの実力を実感します。

Nikon 1 V3
 参考まで、左上の画像です。絞り開放でも十分鮮明な画質であり、ズームレンズとは違う単焦点レンズの描写性能が示されています。

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 描写力チェック3:自動ゆがみ補正機能

 ニコン 1 V3には、レンズの特性による歪曲収差を軽減する機能があります。撮影メニューの中にある「自動ゆがみ補正」がそれで、「しない」「する」のどちらかに設定できるようになっています。なお、この機能は1 NIKKORレンズを装着した時だけ有効となります。

 テストに使用した1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOMは、コンパクトタイプのキットレンズとしては比較的歪曲収差が補正されたレンズですが、それでも広角端では樽型収差、標準域から望遠端では糸巻型の収差が見られます。

 自動ゆがみ補正機能を「する」にすると、残っていた歪曲収差もほぼ完全に補正されています。使用するレンズや被写体によっては、かなり有効な機能であると感じました。

 なお、自動ゆがみ補正機能を使用すると、原理上画像周辺部がやや削られることになりますので注意は必要です。

10mmF3.5 (35mm版27mm相当)
(左から「しない」「する」)

Nikon 1 V3 Nikon 1 V3


20mmF4.8 (35mm版54mm相当)
(左から「しない」「する」)

Nikon 1 V3 Nikon 1 V3


30mmF5.6 (35mm版81mm相当)
(左から「しない」「する」)

Nikon 1 V3 Nikon 1 V3


 機能チェック(おまけ):連続撮影枚数

 ニコンによると、V3の連写性能は次の通りです。
  • 連写:約6コマ/秒、約10コマ/秒、約20コマ/秒、約30コマ/秒、約60コマ/秒。
 なお、連続撮影可能枚数は公表されていませんが、J3ではRAW+FINEで25コマ、RAWで27コマ、FINEで31コマでした。撮影時には液晶モニター右下に「r xx」(xxは数字)の表示がされますので、連続撮影可能枚数の目安となります。

 使用したメモリーカードは高速タイプのものです。
 (SanDisk ExtremePro microSDHC UHS-I Class10 Read 95MB/s Write 90MB/s)

RAW+JPEG(FINE L) RAW JPEG(FINE L)
6枚/秒  概ね6.8コマ/秒のペースで52枚を連写。その後は概ね0.9コマ/秒のペースで100枚まで連写。
(画面表示はr42)
 概ね6.8コマ/秒のペースで61枚を連写。その後は概ね2.1コマ/秒のペースで100枚まで連写。
(画面表示はr42)
 概ね6.8コマ/秒のペースで100枚を連写。
(画面表示はr46)
10枚/秒  概ね10コマ/秒のペースで40枚を連写し、その時点で撮影は停止。
(画面表示はr40)
20枚/秒  概ね20コマ/秒のペースで40枚を連写し、その時点で撮影は停止。
(画面表示はr40)
30枚/秒  概ね30コマ/秒のペースで40枚を連写し、その時点で撮影は停止。
(画面表示はr40)
60枚/秒  概ね60コマ/秒のペースで40枚を連写し、その時点で撮影は停止。
(画面表示はr40)
 ※上記のテスト結果は、撮影環境や被写体によっても左右されます。

 連写設定は速度の違いにより5種類ありますが、6コマ/秒の時にはメカニカルシャッターで100枚まで、その他の速度では電子シャッターで40枚まで連写できます。

 10コマ/秒以上の速度設定時には、どのファイル形式でも設定した速度で40枚まで連写が可能でした。連写中にも画面は追従していますが、40枚撮影終了時に一瞬画面が停止します。

 6コマ/秒での連写時には、一番容量の大きいRAW+JPEGで52枚、RAWで61枚の連写が可能で、バッファー容量が一杯になると各々0.9コマ/秒、2.1コマ/秒のペースに落ちますが100枚まで連写できました。JPEG時には6.8コマ/秒のペースで100枚まで連写できました。バッファー容量が一杯になった時点でも、もたつく感じはありませんでした。

 V3となって画素数は増えたものの、RAW+JPEGでも52コマまで連写できる点は、さすがだと感じました。V3は、レンズ交換式カメラの中でも極めて高い連写性能と連続撮影可能枚数だと思います。



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