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特集 K-30

ペンタックス K-30 ~ミドルクラスの実力を持ったエントリー機

ペンタックス K-30  by Inaba Kunio    ミドルクラスの実力を持ったエントリーデジタル一眼レフ  評価:5.0
ペンタックス  K-30 PENTAX


1.ペンタックス K-30の位置づけと概要

 ミドルクラスの力を持つエントリー機

 各社とも、デジタル一眼レフのエントリー機をレベルアップさせています。ニコンはD3100からD3200への世代交代で、キヤノンもEOS Kiss X5からX6iへの移行と同時に、クラスのアップも行われました。今回、ペンタックスK-rの後継機としてK-30が誕生しましたが、やはり世代交代とクラスアップが一緒に行われる構図となっています。

 その理由は明らかです。レンズ交換式デジカメのエントリーニーズは、ミラーレスカメラが受け持つ領域となりつつあるため、光学ファインダーを持つデジタル一眼レフは「より上位クラス」へとシフトされているからです。

 「K-30一口コラム」では、「K-30は『デジタル一眼レフの中においてはローエンドモデル』となりますが、同時に『レンズ交換式カメラ全体の中ではミドルクラス』という位置づけになります」と記載しました。つまり、今までローエンドのデジタル一眼レフが担っていた「コンパクトカメラからのステップアップニーズ」は、ペンタックスであればK-01などのミラーレスモデルがカバーすることになったわけです。

 K-rからK-30へのレベルアップのポイントは、
  • 光学ファインダーの視野率が100%に。
  • ボディの防塵防滴性。
  • グリップ部にもダイヤルが追加され、2ダイヤル方式に。
  • 動画機能、オートフォーカス機能の強化。
  • イメージセンサーの画素数が1240万画素から1628万画素に。
 といった点です。逆に、ボディ上面の液晶パネルの搭載や、シャッタースピードの高速化は見送られており、このあたりがK-5など上級機との差別化ポイントとなっています。

【PENTAX K-30と、K-5、K-rの比較】

機種名 K-5 K-30 K-r
イメージ
センサー
有効1628万画素
APS-C CMOS
有効1240万画素
APS-C CMOS
手振れ補正 センサーシフト式
ファインダー ペンタプリズム
視野率100%、倍率0.92
ペンタミラー
視野率96%、倍率0.85
ISO感度 ISO100-12800
(拡張でISO51200)
ISO100-12800
(拡張でISO25600)
ISO200-12800
(拡張でISO100-25600)
シャッター
スピード
30-1/8000秒 30-1/6000秒
液晶モニター 3型92万ドット
連写速度 7コマ/秒 6コマ/秒
動画撮影 1920x1080 1280x720
インター
フェース
USB2.0、AV出力、HDMI USB2.0、AV出力
付加機能 防塵防滴 -
バッテリー D-LI90
980枚
D-LI109
480枚
D-LI109
470枚
サイズ
(W x H x D)
131x97x73 mm 128.5×96.5×71.5 mm 125x97x68 mm
重さ
(含カード、バッテリー)
740g 650g 598g

 K-rからの進化点

 それでは、K-rからの主な進化点を見ていきたいと思います。

 光学ファインダーの視野率が100%

 フィルムカメラの時代には、光学ファインダー視野率100%は、フラグシップカメラの象徴でもありました。撮像面積がAPS-Cサイズへと小型化されたとはいえ、このクラスのカメラに100%視野率のファインダーが搭載されたことには時代の変化を感じます。
 これは、ミラーレスカメラとの差別化の上で、光学ファインダーが果たす役割が大きいことも影響しています。ペンタックスの場合には、どちらも同じKマウントのレンズが装着できるだけに、ミラーレスとの違いを際立たせることを重視しているのかもしれません。

 ボディの性能強化

 ボディに関しては、まず防塵防滴性能がつけられた点が目立ちます。それ以外にも、グリップ部に新たにダイヤルが増設されたことや、位相差方式のオートフォーカス精度を向上させた点も、カメラとしての基本性能を高めています。ボディ上面の液晶パネルの搭載や、高速シャッターが1/6000秒までである点を除けば、ミドルクラス・カメラとしての中身となっています。

 有効1628万画素のイメージセンサー

 K-rからの進化点としては、有効画素数が1240万画素から1628万画素へと約3割高画素化された点も重要です。他社製品を含め高画素化が進んでいますが、APS-Cサイズセンサーにおける高画素化は、まだまだ解像感の向上につながっています。

 それでは早速、ペンタックスの新エントリー機、K-30の実力をチェックしていきます。

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2.ペンタックス K-30を開封し外観をチェック

 ペンタックス PENTAX K-30を開封する

 ペンタックスはK-xやK-r等でカラーバリエーションモデルを展開してきましたが、今回のK-30もその対象となっています。標準のブラック、クリスタルブルー、クリスタルホワイトの3カラーに加えて、受注サービスでクリスタルカラー7モデル、シルキーカラー8モデルが選択可能です。いずれもセットレンズはブラックのみとなりますが、自分カラーのカメラを選択できることで、より愛着を持つことができると思います。

 販売形態としては、ボディ単体、18-55mm標準ズームの付いたレンズキット、これに55-300mm望遠ズームのついたダブルズームキット、そして18-135mmズームレンズの付いたキットの4種類となります。
 今回は、18-135mmズームレンズの評価も行いたいため、18-135mmレンズキットを購入しました。ボディカラーは迷いましたが予約前に実物を見ることができなかったため、結局無難なブラックを選択しました。店頭で実際に見ると、クリスタルブルーもクリスタルホワイトも予想していた以上に落ち着いたカラーリングでしたので、せっかくだからブラック以外を選べばよかったかな、とちょっと後悔しました。

 価格コムの最低価格をみると、ボディ単体が7万円強、レンズキットは8万円弱、ダブルズームキットが10万円弱、18-135mmズームレンズキットが10万円強となっています。ミドルクラスにしては、比較的安価でのスタートであると思います。

ペンタックス K-30

 ペンタックス K-30 18-135WRキットのパッケージ。ブラックとホワイトのグラデーションがされています。なお、発売開始記念ということで、小型のバッグが付属していました。こちらもノベルティとしてはしっかりとしたつくりで活用できそうです。

ペンタックス K-30

 ケースを開けると、上に取扱説明書等が入っており、その下に本体やレンズが格納されていました。写真の中央がボディ本体で、その右にあるのが18-135mmレンズです。レンズの手前側にフードが入っていました。

ペンタックス K-30

 中から出てきた付属品。左上から使用説明書、ソフトウェアCD-ROM(S-SW128)、ストラップO-ST53、バッテリー充電器D-BC109、バッテリーD-LI109、ACコードD-C02J、USBケーブルI-USB7。その他に、アイキャップやボディマウントカバー、ホットシューカバーがカメラに装着されています。保証書はボディとレンズに別々に付属していました。

 バッテリー関係をチェック

ペンタックス K-30

 バッテリーチャージャーD-BC109はK-r等のものと同じです。D-LI109の充電には最大で240分かかります。

ペンタックス K-30

 バッテリーチャージャーには付属のACケーブルを介してコンセントに接続します。できればウォールマウントアダプター等が付属すると、可搬性が増すと思います。

ペンタックス K-30

 リチウムイオン充電池D-LI109。一眼レフ用バッテリーとしては比較的小型です。

ペンタックス K-30

 容量は1050mAh。静止画で最大480枚の撮影が可能です。K-rは470枚ですので、わずかですが枚数が増えています。バッテリーパックは中国製。

ペンタックス K-30

 付属するACコードD-C02J。アース端子のない2ピン用です。

 ペンタックス K-30の付属品をチェック

ペンタックス K-30

 付属するストラップO-ST53。ログは刺繍製で標準添付品にしては高級感があるしっかりしたものです。

ペンタックス K-30

 付属するUSBケーブル。パソコンやプリンター等との接続に使用します。
 

 ペンタックス K-30の本体をチェック

ペンタックス K-30

 ボディ前面。サイズはK-5やK-rとほぼ同じです。ペンタ部の張り出しが特徴的です。

ペンタックス K-30

 ボディ背面側。基本的なレイアウトはK-rを踏襲しています。親指部分の滑り止めは見た目よりも有効です。

ペンタックス K-30

 ボディ上面。右肩にあるロゴが特徴的です。ボディ上面に液晶パネルは設置されていませんが、このあたりがK-5との差別化ポイントかもしれません。アクセサリーシューの前にある穴はマイク。

ペンタックス K-30

 ボディ右側面。大型のグリップの左側には、メモリーカードスロットとレリーズ端子が配置されています。

ペンタックス K-30

 ボディ左側面。外部接続端子が格納されています。マウントエプロン部のギザギザは珍しいですね。放熱を意識したというよりはデザイン上の加工のようです。

ペンタックス K-30

 ボディ底面。三脚用の穴は金属製で、レンズ光軸上に置かれています。

ペンタックス K-30

 グリップ部の付け根にSRの文字が入っています。これはSR(Shake Reduction)の意味で、手振れ補正機能内蔵を示すものです。グリップ部にある赤いプラスティックはセルフタイマーランプとリモコン受光部を兼ねるものです。また、マウント左下にあるボタンはレンズ取り外しボタン。

ペンタックス K-30

 ストロボポップアップボタンは機械式のため、電源がオフ状態でも機能します。その下にあるRAW/Fxボタンは、初期設定ではワンタッチRAW+として機能しますが、露出ブラケットや光学プレビューに設定することも可能です。

ペンタックス K-30

 左肩にはライブビューボタンが設置されています。また、ボディ左肩にある指標は、イメージセンサーの位置を示すものです。レンズ交換式カメラの場合、最短撮影距離はイメージセンサーからの距離を示しますので、この指標が基準点となります。

ペンタックス K-30

 アイカップの上に視度調整レバーが格納されています。

ペンタックス K-30

 大型のモードダイヤル。クリック感もあり、しっかりしたつくりです。K-30は2つのダイヤルが搭載されています。

ペンタックス K-30

 ボディ背面のメインコントロール部。ボタンの位置が若干入れ替わっていますが、基本的にはK-rのものと同じです。

ペンタックス K-30

 ボディ前面グリップ部。グリップ前面に新たに前電子ダイヤルが追加されています。マウントエプロン部に見える穴はスピーカーです。

ペンタックス K-30

 内蔵ストロボをポップアップさせた状態。ボディサイズの割に発光部の高さが稼がれています。

ペンタックス K-30

 ボディ底面のバッテリー室蓋を開けた状態。K-30は単三型バッテリーにも対応しており、オプションの単3型電池ホルダーD-BH109を使用することで、単三型アルカリ電池、ニッケル水素充電池、リチウム電池が使えます。電池は4本必要です。

ペンタックス K-30

 バッテリーを挿入しつつある状態。蓋部分に挿入方向のガイダンスが表示されています。

ペンタックス K-30

 ボディグリップ左側にはVIDEO/PC出力端子が格納されています。ボディは防塵防滴性能のため、ゴムで水の浸入を防ぐ構造となっています。

ペンタックス K-30

 ボディ右側のメモリーカードスロット。挿入口が側面にあるため、三脚固定時にもそのまま交換が可能です。

ペンタックス K-30

 SDメモリーカードを挿入しつつある状態。ラベル部分が手前側になります。

ペンタックス K-30

 メモリースロットの下にケーブルレリーズ端子が配置されています。

ペンタックス K-30

 液晶パネル。右と上に電子水準器の表示も可能です。視認性は高く、デジタル一眼レフの中でも見やすい方だと感じました。

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3.ペンタックス K-30の描写性能はどうか?

 描写力チェック1:高感度性能

 PENTAX K-30の基本感度はISO100で、標準ではISO12800まで、拡張設定ではISO25600まで設定可能です。ノイズ低減方法としては、カメラ内での設定と、RAWで撮影しパソコン上での現像段階で行う方法があります。なお、カメラ内で設定した場合でも、RAWファイルのパラメータが設定されるだけで、画像自体には変更は加えられません。

 カメラ内でのノイズ低減は、「高感度NR」と「長秒時NR」の2つとなります。面白いのは、高感度NRについてはカスタム設定が可能で、ISO感度別の設定も可能です。

 「高感度NR」は「オフ」、「弱」、「中」、「強」と、「オート」、「カスタム」の計6種類があります。初期設定では「オート」になっています。

 「長秒時NR」は、「オフ」、「オン」、「オート」の3種類があります。「オン」にすると1秒よりも低速のシャッター速度で撮影したときに常に長秒時ノイズリダクション処理がかかります。こちらも初期設定は「オート」になっています。

 高感度ノイズ低減を「しない」にしても、ISO1600まではほとんどノイズ感は感じられません。ISO3200を超えると暗部を中心にややノイズが目立ってきますが、ISO6400でも十分実用的であるように感じました。ISO12800以上になると、等倍ではかなりノイズが目立つってきますが、画像自体が破たんしているわけではないので、縮小して利用するのであれば十分使えるレベルであると感じました。

 高感度ノイズ低減を中にすると、1段分程度ノイズが低減化されます。解像感はやや低下するものの、ISO12800でもそれなりに使えるレベルとなっています。ノイズ低減を「強」にすると、ノイズ感は大きく改善されるものの、解像感の低下もやや目立ちます。

 下記のサンプルは、高感度撮影時のノイズ低減を「しない」、「標準」、「強め」の3段階で各ISO感度の撮影を行ったもの。表示画像はほぼ等倍画像だが、クリックすると全体画像が表示されるので、あわせて比較をしていただければと思う。

SONY_ANEX-7
サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してある。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO100(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

ISO200(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

ISO400(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

ISO800(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

ISO1600(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

ISO3200(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

ISO6400(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

ISO12800(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

ISO25600(左から「オフ」「中」「強」)
ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30ペンタックス PENTAX K-30

 描写力チェック2:解像度

 PENTAX K-30のイメージセンサーは有効1628万画素です。今回テストしたDA18-135mmF3.5-5.6ED AL DC WRの結果は、高倍率ズームレンズの割には基本的に絞り開放から優れた解像力を示しました。このレンズは、広角端よりもやや望遠側の35mmあたりの画像が一番鮮明度が高くなりました。1段絞ると周辺部を含めさらに解像力が向上したため、開放絞りF4.5から1段絞ったF6.3のもので確認を行いました。視覚解像度チェック用ライン、限界解像度チェック用ラインとも、2500本ラインを超えて視認可能で、画素数を活かした高い解像力を示しているといえます。

  レンズ名:DA18-135mmF3.5-5.6ED AL DC WR
 焦点距離:36mm
 絞り値:F6.3 (開放絞りF4.5から1段絞った状態)
 使用チャート:ISO12233準拠チャート


(下図は、図の赤枠の部分を等倍で切り出したもの。)

ペンタックス PENTAX K-30
 限界解像度チェック用のラインでは、特にモアレも発生せず、2500本まで十分視認できています。

ペンタックス PENTAX K-30
 横方向の限界解像度チェック用のラインでも、同様に2500本ラインは十分視認可能です。

4.結局、ペンタックス K-30は「買い」か?

 独断 素晴らしい!smile ポイント 
  • 比較的小型軽量なボディ。
  • 視野率100%の光学ファインダーを搭載。
  • ISO25600まで設定可能な高感度性能。(ISO3200までは十分実用可能)
  • 光学ファインダーでのオートフォーカス精度が向上。
  • 有効1628万画素による解像感。
  • カメラ内のRAW現像や編集機能が豊富。
  • 単三電池にも対応。
  • ダブルダイヤル搭載による操作性の向上。
  • 防塵防滴性能をもったボディ。

 独断 もう一息!not smile ポイント 
  • RAWで8枚の連続撮影可能枚数。
  • メニュー操作するとキャンセルされるライブビューモード。
  • やや熱を持ちやすいボディ。
  • 好みが分かれやすいペンタ部のデザイン。

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付録1.製品仕様からみた K-30の特長

型式  P-TTLストロボ内蔵 TTL AE・AF一眼レフデジタルカメラ
レンズマウント  ペンタックスバヨネット KAF2マウント(AFカプラー・情報接点・電源接点付
使用レンズ  KAF3、KAF2(パワーズーム非対応)、KAF、KAマウントレンズ
撮像素子  原色フィルター/CMOS 23.7×15.7mm
有効画素数  約1628万画素
 ※K-5も同じ。
総画素数  約1649万画素
 ※K-5は約1693万画素
ダストリムーバル  撮像素子駆動およびSPコーティング
感度(標準出力感度)  AUTO/100~12800(1EVステップ、1/2EVステップまたは1/3EVステップ)、カスタム設定により拡張ISO100~25600使用可能
 ※K-5は標準で100-12800、拡張で51200まで。
手ぶれ補正  撮像素子シフト方式
画像ファイル形式  RAW(DNG)、JPEG(Exif 2.3)準拠、DCF2.0準拠
記録サイズ(画素数)  JPEG:16M(4928x3264)
 12M(4224x2816)
 8M(3456x2304)
 5M(2688x1792)
 RAW:16M(4928x3264)
画質  RAW(12bit):DNG
 JPEG:S.ファイン、ファイン、エコノミー
 RAWとJPEGの同時記録可能
色空間  sRGB、Adobe RGB
記録媒体  SD、SDHC、SDXCメモリーカード
ファインダー  ペンタプリズムファインダー
視野率  約100%
 ※K-5も同じ。
倍率  約0.92×(50mmF1.4・∞)
 ※K-5も同じ。
アイレリーフ長  約21.7mm(見口枠より)、約24.5mm(レンズ中心より)
度調節機能  約-2.5~+1.5m-1
フォーカシング
スクリーン
 ナチュラルブライトマットIII、交換式
 ※K-5も同じ。
ライブビュー  撮像素子によるTTL方式
 AF:コントラスト検出式(顔検出、追尾、セレクト、スポット)
画像モニター  TFTカラーLCD、広視野角タイプ
 3型 約92.1万ドット
 ※K-5も同じ。
ホワイトバランス  オート:撮像素子および光源検知センサーによる併用方式
 太陽光、日陰、曇天、蛍光灯(D:昼光色、N:昼白色、W:白色、L:電球色)、白熱灯、ストロボ、CTE、マニュアル、色温度
オートフォーカス  TTL位相差検出式
 SAFOX IXi+、11点測距(中央9点はクロスタイプ)
輝度範囲  EV-1~18(ISO100)
AFモード  オートAF(AF.A)、シングルAF(AF.S)、コンティニュアスAF(AF.C)、AF.Sはフォーカス優先・レリーズ優先切替可、AF.Cはフォーカス優先・コマ速優先切替可
AFエリア  5点オート、11点オート、セレクト(セレクトエリア拡大設定可)、スポット
AF補助光  専用LEDによるAF補助光
露出制御  TTL開放77分割測光、分割測光/中央重点/スポット
 EV0~22(ISO100・50mmF1.4)
露出モード  オートピクチャーモード、シーンモード(人物,風景,マクロ,動体,夜景人物,夕景,青空,フォレスト,夜景,夜景HDR,ナイトスナップ,料理,ペット,キッズ,サーフ&スノー,逆光シルエット,キャンドルライト,ステージライト,美術館)※夜景HDRはJPEGで固定
プログラム、感度優先、シャッター優先、絞り優先、シャッター&絞り優先、マニュアル、バルブ
露出補正  ±5EV(1/2EVステップ 、1/3EVステップ選択可能)
シャッター  電子制御式縦走りフォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード  オート:1/6000秒~30秒、マニュアル:1/6000秒~30秒(1/3EVステップまたは1/2EVステップ)、バルブ
 ※K-5は1/8000~30秒
ドライブモード  1コマ、連続(Hi、Lo)、セルフタイマー(12秒後、2秒後)、リモコン(即、3秒後)、露出ブラケット(3コマ)
連続撮影  約6.0コマ/秒(JPEG、連続Hi時) RAWで8コマの連続撮影
 約3.0コマ/秒(JPEG、連続Lo時)
 ※K-5は最高で7コマ/秒、RAWで20コマの連続撮影が可能。
内蔵ストロボ  ポップアップ機能付P-TTL内蔵ストロボ、ガイドナンバー約12(ISO100・m)、28mmレンズの画角(35ミリ判換算)をカバー
 ※K-5のガイドナンバーは13。
発光方式  P-TTL、赤目軽減、スローシンクロ、後幕シンクロ、(対応外付ストロボにおいて)ハイスピードシンクロ、ワイヤレスシンクロ可能
シンクロ同調速度  同調速度1/180秒
 ※K-5も同じ。
ストロボ光量補正  -2.0~+1.0EV
カスタムイメージ  鮮やか、ナチュラル、人物、風景、雅(MIYABI)、ポップチューン、ほのか、銀残し、リバーサルフィルム、モノトーン、クロスプロセス
デジタルフィルター  色抽出、トイカメラ、レトロ、ハイコントラスト、シェーディング、ネガポジ反転、カラー
動画  MPEG–4 AVC/H.264
記録サイズ  FullHD(1920×1080,16:9,30fps/25fps/24fps)、HD(1280×720,16:9,60fps/50fps/30fps/25fps/24fps)、VGA(640×480,4:3,30fps/25fps/24fps)
 ※K-5はFullHDで25fps。
画質  S.ファイン、ファイン、エコノミー
音声  内蔵モノラルマイク、録音レベル
記録時間  最長約25分、内部温度上昇時は自動終了
カスタムイメージ  鮮やか、ナチュラル、人物、風景、雅(MIYABI)、ポップチューン、ほのか、銀残し、リバーサルフィルム、モノトーン、クロスプロセス
デジタルフィルター  色抽出、トイカメラ、レトロ、ハイコントラスト、ネガポジ反転、カラー
インターバル動画  撮影間隔(3秒、5秒、10秒、30秒、1分、5分、10分、30分、1時間)、撮影所要時間(4秒~99時間)、開始トリガー(即時、時刻指定)
 ※記録形式はMotionJPEG(AVI)
再生方法  1画像、マルチ画面表示(4、9、16、36、81画面)、拡大(最大16倍まで、スクロール可、クイック拡大可)、回転表示、ヒストグラム(Yヒストグラム、RGBヒストグラム)、白とび黒つぶれ警告表示、縦位置自動回転、詳細情報表示、著作権情報表示(撮影者名、著作権者名)、フォルダー表示、撮影日別表示、スライドショウ
デジタルフィルター  モノトーン、色抽出、トイカメラ、レトロ、ハイコントラスト、シェーディング、ネガポジ反転、カラー、ドラマチックアート、デッサン、水彩画、パステル、ポスタリゼーション、ミニチュア、ソフト、クロス、フィッシュアイ、スリム、ベースメイク
RAW展開  記録形式(JPEG)、記録設定(アスペクト比、記録サイズ、画質、色空間)、カスタムイメージ、ホワイトバランス、増減感、高感度NR、シャドー補正、ディストーション補正、倍率色収差補正
編集機能  リサイズ、トリミング(アスペクト比変更可、傾き修正可)、インデックス、動画編集(分割および不要部分削除)、動画フレーム画像JPEG保存、バッファRAW保存
電源  充電式リチウムイオンバッテリーD-LI109
 単3形電池ホルダー D-BH109(別売)使用時…単3形電池4本(リチウム電池、ニッケル水素充電池、アルカリ電池)
 ACアダプターキット K-AC128J(別売)
電池寿命  ストロボ50%発光:約410枚
 ストロボ発光無し:約480枚 再生時間…約270分
 ※K-5は980枚/740枚/約440分
外部インターフェース  USB2.0(ハイスピード対応)/AV出力端子、外部レリーズ端子
外形寸法  約128.5mm(幅)×96.5mm(高)×71.5mm(厚)
 (ホットシュー、操作部材除く)
 ※K-5は約131×97×73mm。
質量  約650g(専用電池、SDカード付き)、約590g(本体のみ)
 ※K-5は740g/660g
同梱物  USBケーブル I-USB7、ストラップ O-ST53、充電式リチウムイオンバッテリー D-LI109、専用充電器D-BC109、ソフトウエア
(CD-ROM)S-SW128、ホットシューカバーFK、ボディマウントカバー

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付録2.発売前のファーストレビュー

【コラム】 エントリークラスから立ち位置を変えたK-r後継機

 2月にペンタックスのミラーレスカメラ「K-01」が登場してから、光学ファインダーを搭載した次のモデルがどのように出てくるのか、様々な予測がされてきました。

 エントリークラスのデジタル一眼レフはミラーレスモデルに統合されていくだろうという点で、おおむね見方は一致していましたが、問題は「ペンタックスはどのクラスまでミラーレスカメラでカバーするのか」という点でした。「K-5後継機を含め、レンズ交換式カメラはすべてミラーレスモデルに切り替わるだろう」という意見もあれば、「エントリークラスより上では光学ファインダー搭載のデジタル一眼レフのラインアップが維持されるだろう」というものもありました。今回、K-30が発表されたことで、ミドルクラス以上はデジタル一眼レフが継続される--少なくとも当面は--ことが明らかとなったといえます。

 

 K-01の登場により、今までデジタル一眼レフでカバーしてきた範囲は、より上級機側へとシフトされることになります。その結果、K-30は「デジタル一眼レフの中においてはローエンドモデル」となりますが、同時に「レンズ交換式カメラ全体の中ではミドルクラス」という位置づけになります。

K-30(左側)とK-r(右側)。光学ファインダーやコマンドダイヤルなど、違いは大きい。

K-30(左側)とK-r(右側)。ボタンの位置は変わったが、数はほぼ同じ。

K-30(左側)とK-r(右側)。全体に直線的なデザインとなっている。

 K-30はK-rの後継機とは言えませんが、イメージ的には「K-rを中級機に作り変えたカメラ」になるかもしれません。K-rではペンタミラーだった光学ファインダーがペンタプリズムに進化するとともに、視野率も100%にレベルアップされています。ボディ自体もダイヤルの増設や防塵防滴性が付与され、フルHD動画撮影機能にも目配りがされています。

 他方で、シャッター速度やインターフェース類、連写性能はK-rの仕様を踏襲しています。また、ボディ上面に液晶パネルが搭載されていない点もK-rに準じています。

 ペンタックスは、デジタル一眼レフとミラーレスカメラの両方で同じレンズシステムを採用する道を選択しました。このことが、デジタル一眼レフとミラーレスをシームレスに結合するメリットとして生きるのか、あるいは小型化という点で中途半端なシステムというデメリット面が目立つことになるのかは、今後のペンタックスの取り組み如何にかかっていると言えるのではないでしょうか。
(5月22日記載、5月23日追記)

 5月29日、日本でもK-30が発表されました。発売日は「近日」とのことで具体的には示されていませんが、このリリースによる新たな情報は次の通りです。
  • 本体の店頭予想価格は約8万円、DA L 18-55mm F3.5-5.6 ALがセットになったレンズキットは約9万円、これにDA L 55-300mm F4-5.8 EDを加えたダブルズームキットが約11万円、本体にDA 18-135mm F3.5-5.6 ED AL(IF)DC WRを加えたキットが約12万円。
  • オーダーカラー受注サービスが展開され、光沢7モデル、非光沢8色の計15色の選択が可能。レンズはすべてブラック。
 
  • イメージセンサー及び画像処理エンジンはK-01と基本的に同じ。ただし、高感度性能の向上が図られている。
  • AFモジュールは従来モデルよりも進化した「SAFOX IXi+」を搭載。
  • 手振れ補正機能を活用した自動水平補正機能や構図微調整機能を搭載。
  • 電源は別売ホルダーを使用することで、単三電池にも対応。
 ペンタックスによると、「K-30はK-5とK-rの間に位置するミドルクラス」とされています。とはいえ、カラーバリエーションモデルが用意されるということは、ローエンドモデルであることも示しています。つまり、K-30は「デジタル一眼レフの中ではローエンドであるが、ミラーレスカメラを含むレンズ交換式カメラの中ではミドルクラス」ということを意味しているのだと思います。

 今回の発表の中で私が関心を持ったのは、オートフォーカスモジュールに回析レンズを用いることでレンズごとの色収差を低減し、AF精度を高めたという点です。位相差方式のオートフォーカスは合焦速度は速いものの、コントラスト方式と比較すると精度面でやや課題がありました。画素数が増えるとピントチェックもよりシビアになる傾向がありますので、K-30ではどこまで精度が高まったのか、テスト実施が楽しみです。
(5月29日 追記)

【PENTAX K-30と、K-5、K-rの比較】

機種名 K-5 K-30 K-r
イメージセンサー 有効1628万画素
APS-C CMOS
有効1240万画素
APS-C CMOS
手振れ補正 センサーシフト式
ファインダー ペンタプリズム
視野率100%、倍率0.92
ペンタミラー
視野率96%、倍率0.85
ISO感度 ISO100-12800
(拡張でISO51200)
ISO100-12800
(拡張でISO25600)
ISO200-12800
(拡張でISO100-25600)
シャッタースピード 30-1/8000秒 30-1/6000秒
液晶モニター 3型92万ドット
連写速度 7コマ/秒 6コマ/秒
動画撮影 1920x1080 1280x720
インターフェース USB2.0、AV出力、HDMI USB2.0、AV出力
付加機能 防塵防滴 -
バッテリー D-LI90
980枚
D-LI109
480枚
D-LI109
470枚
サイズ
(W x H x D)
131x97x73 mm 128.5×96.5×71.5 mm 125x97x68 mm
重さ
(含カード、バッテリー)
740g 650g 598g

 独断 デジカメ対決! どっちが良い? 


☆ vs ペンタックス K-5
☆ vs ニコン D7000
☆ vs ニコン D5200


 【厳選レビュー記事】

◎デジカメWatch ファーストインプレッション:PENTAX K-30
 2012年 5月31日 編集部
  -こだわりデザインの防塵防滴ミドル機に触れる。
  -ペンタックスではミドルクラスと位置づけている。
  -他社も含めたデジタル一眼レフカメラでも珍しいデザイン。
  -内蔵ストロボの発光位置をなるべく高くするため。
  -今回ライブビューは60fpsになり、なめらかな表示を見ながらの撮影が可能。
  -ボディはK-r同様エンジニアリングプラスチック製だが、安っぽさは感じない。

◎ITmedia 写真で見る「PENTAX K-30」
 2012年 5月30日 編集部
  -受ける印象は同じAPS-Cサイズセンサーを採用するK-5とかなり異なる。
  -ボディ各所の曲線はぜい肉をそぎ落とすかのようなライン。
  -ガラス製ペンタプリズムを採用し、視野率約100%、倍率0.92倍とK-5同等のスペック。
  -内蔵ストロボはポップアップさせると発光部がかなり高い位置まで上がる。
  -右手親指だけで完結するインタフェースもK-5譲り。

◎デジカメWatch ペンタックス、デジタル一眼レフカメラ「K-30」を国内発表
 2012年 5月29日 編集部
  -18色から選べる「オーダーカラー受注サービス」も実施。
  -通常モデルのカラーは、クリスタルブルー、クリスタルホワイト、ブラックを用意。
  -防塵防滴性能や視野率約100%のファインダーを搭載。

◎ITmedia ペンタックス、防じん防滴ボディのミドルクラス一眼レフ「K-30」
 2012年 5月29日 編集部
  -エントリークラスに比肩するコンパクトなボディ。
  -防じん防滴性能や視野率約100%のガラスプリズムファインダーなど充実した機能。
  -全81カ所のシーリングによって防じん防滴構造。
  -フォーカシングスクリーンはナチュラルブライトIII。「分割」や「スケール」等と交換も可能。

◎デジカメWatch ペンタックス、防塵防滴ボディの小型一眼レフ「K-30」を海外発表
 2012年 5月22日 編集部
  -米国の価格はボディのみ849.95ドル。DA L 18-55mmF3.5-5.6 AL付キットが899.95ドル。
  -米国発売は7月。日本での販売は未定。
  -ファインダーはガラスペンタプリズムを使用。視野率は約100%
  -APS-Cサイズ相当(23.7×15.7mm)のCMOSセンサーで、有効画素数は1,628万。


 【基本仕様】
画素数 有効1628万画素 画像素子  23.7 x 15.7mm (APS-C)
ISO感度 100~12800
(拡張で25600)
 
記録フォーマット  JPEG/RAW
連写撮影 6 コマ/秒  シャッタースピード 1/6000~30 秒 
液晶モニター 3インチ 92万ドット  ファインダー形式  ペンタプリズム
ファインダー視野率(上下/左右) 100/100 ファインダー倍率 0.92倍
電池タイプ 専用電池  専用電池型番 D-LI109
撮影枚数 480枚 レンズマウント ペンタックス KAF2
記録メディア SDカード、SDHCカード、SDXCカード   
手振れ補正機能   ゴミ取り機能 
ライブビュー   バリアングル 
内蔵フラッシュ  ○(GN12) RAW+JPG同時撮影 
動画撮影 1920x1080
幅x高さx奥行き 128.5×96.5×71.5mm  本体重量 650g
セット販売   
  
  

 メーカー製品仕様のページ
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