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【ニコンのミラーレスカメラの選び方】ニコン・ミラーレスカメラの新しい展開コンスタントに充実してきたニコンのミラーレス・システムニコンのミラーレスカメラが登場して1年が経過しました。当初はやや伸び悩んだかのように見えましたが、積極的な価格政策も功を奏して、現在はミラーレスカメラ分野においてトップグループの一社に入っているようです。実際に、量販店のPOSデータによる販売ランキングでは、2012年に一番売れたレンズ交換式カメラはニコンJ1でした。また、2012年11月にはV2が発売され、2013年2月には、J3とS1も登場します。レンズも徐々に充実してきていますので、誰にでも勧めることができるミラーレスカメラとなってきていると思います。 ![]() 新登場のニコン 1 S1(カーキー) 今までの商品展開を振り返ると、次のように進められてきています。
ニコンのミラーレス戦略は?ニコンはキヤノンとともに、デジタル一眼レフの膨大な資産を持っています。そして、現時点でもなお、それらは主要な稼ぎ手であることから、「デジタル一眼レフ市場を前提としてミラーレスカメラに取り組む」ということがニコンの基本的な立場となります。ニコン初のミラーレスカメラであるV1とJ1は、コンパクトカメラからのステップアップユーザーにフォーカスした製品でしたが、これも「既存デジタル一眼レフへの影響を避けるため」と考えられます。ちなみに、キヤノンのEOS Mも、ほぼ同じスタンスの製品であると言えるかもしれません。今回、V2やJ3、S1を登場させたことで、ニコンのミラーレスカメラは幅を拡げています。 V2のリリースで、上級者へとターゲットを拡大まず、2012年11月にV2をリリースすることで、上級者をターゲットに入れました。コンパクトカメラからのステップアップユーザーにアピールするだけでなく、ミラーレスの「小型軽量」を活かすことで、既存のデジタル一眼レフユーザーの新たなニーズを掘り起こそうとしているのです。![]() V2のリリースで、「デジタル一眼レフよりも小型で、デジタル 一眼レフと同じように高機能なカメラ」というニーズにも対応 今まで、デジタル一眼レフとコンパクトカメラの間には、大きな隔たりがありました。高級コンパクトカメラの登場で、ややその距離は縮まったとはいえ「レンズ交換による多様な対応力」を求めるのであれば、ニコンユーザーは「重く大きい」デジタル一眼レフしか選択肢がありませんでした。 V2が登場したことで、ミラーレスカメラのメリットである小型軽量(カメラ本体だけでなく、レンズを含めたシステム全体として)や、電子ビューファインダーによる使い勝手の良さ、動画撮影への適応力など、デジタル一眼レフでは不得意な分野でもミラーレスカメラで対応可能となったといえます。 ニコンがこうした戦略をとることができたのは、やはり比較的小型の1型センサーを採用したからです。ニコンのデジタル一眼レフシステムは、エントリークラスでさえ有効2416万画素のイメージセンサーを搭載するなど、今まで以上に画質を重視する方向にシフトしています。つまり、デジタル一眼レフとミラーレスカメラの差別化を、サイズと画質で行っているのだと思います。 ニコンのミラーレスカメラが搭載する1型センサーは、一般的なコンパクトカメラとは比較できないほど高画質であるものの、「さらに高画質を求めるのであればデジタル一眼レフへ」というストーリーは、ユーザーにとってもわかりやすいかもしれません。 J3とS1のリリースで、ラインアップを強化2013年2月に登場するJ3とS1によって、ミラーレスカメラのラインアップが強化されます。J3とS1の主な違いは、イメージセンサーの画素数、モードダイヤルの有無、液晶パネルの精細さ、ボディサイズと重さ、といった点ですが、「コンパクトカメラからのステップアップユーザー」にはS1を、ファインダーを省略して「より小型軽量なボディを求めるユーザー」にはJ3を推奨するというメッセージが込められています。ニコンのミラーレスカメラの5つの特徴●ニコンのミラーレスの特徴1:ミラーレスとしてはやや小型のセンサーサイズ1型サイズであるCXセンサーをAPS-CサイズのDXセンサーと比べると、面積では約1/3となります。また、同じくCXセンサーをコンパクトカメラで標準的な1/2.3型センサーと比べると、面積では約4倍となります。つまり、ざっくり表現すると、ニコン1のイメージセンサーは、一眼レフタイプとコンパクトカメラとの概ね中間に位置しています。1型センサーは、ミラーレスカメラの中ではやや小型ですが、一般的なユーザーがミラーレスカメラに求める画質レベルは十分クリアしていると言えます。
●ニコンのミラーレスの特徴2:一眼レフと同等な高速オートフォーカス。ニコンのミラーレスカメラに搭載されているイメージセンサーには、像面上に位相差方式のオートフォーカス素子が組み込まれています。キヤノンをはじめ像面位相差方式センサーを採用したカメラも増えてきましたが、高速性という点ではニコンが一歩先んじています。とくに前後に動く被写体を撮影する時でも、デジタル一眼レフと同じような使い勝手である点は大きな特長です。●ニコンのミラーレスの特徴3:エントリーから上級者まで、幅広い対応コンパクトカメラからのステップアップユーザーを想定したS1、小型ボディを求めるユーザー向けのJ3、デジタル一眼レフに準じたインターフェースを搭載したV2によって、幅広いニーズに対応しています。まだラインアップはそれほど厚くはありませんが、今後さらに幅が拡げられていくものと思われます。●ニコンのミラーレスの特徴4:手振れ補正機能はレンズ側で実現ニコンのミラーレスカメラは、デジタル一眼レフと同様、本体に手振れ補正機能を搭載していません。このため、手振れ補正機能を利用するためには、この機能を搭載したレンズを選ぶ必要があります。現行レンズでは、10mmの薄型レンズと11-27.5mm標準ズームレンズは手振れ補正機能を持っていません。●ニコンのミラーレスの特徴5:デジタル一眼レフのレンズ資産を活用可能ニコンには純正マウントアダプターFT1が用意されており、既存のFマウントレンズを活用できます。オートフォーカスや手振れ補正機能などもきちんと機能しますので、安心して使えます。V2の登場により、デジタル一眼レフのサブカメラとしての使われ方が増えていく中、デジタル一眼レフ用レンズも使えるということは大きなメリットになります。たとえば300mmの焦点距離のレンズをAPS-Cサイズのカメラに装着すると、画角は450mm相当となりますが、これがニコン1であれば870mm相当の超望遠レンズに早変わりします。 ニコンのミラーレスカメラの選び方それでは、どのような点に着目して選ぶべきなのか、具体的に各機種ごとの特徴をみることにしましょう。●「コンパクトからのステップアップ」ユーザーに、ニコン 1 S1
●「とにかく小型軽量なカメラが欲しい」ユーザーに、ニコン 1 J3
●「本格的にカメラを使いこなしたい」ユーザーに、ニコン 1 V2
●「とくに予算面を重視する」方に、ニコン 1 J1
●「ファインダーがほしい」方に、ニコン 1 V1
●「とくに予算面を重視する」方に、ニコン 1 J2
(2013年 1月10日 記) |
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