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特集 D7100

ニコン D7100~描写力と基本性能を強化したAPS-C上級機

ニコン D7100  by Inaba Kunio    描写力と基本性能を強化したASPサイズ上級デジタル一眼レフ  評価:5.0
ニコン  D7100 Nikon


1.ニコン D7100の位置づけと概要

 描写力と基本性能を強化した上級機

 ニコンのAPS-Cクラス上級機、D7100が発売開始となりました。型番からもわかるように、実質的には2010年10月登場のD7000後継機となります。APS-Cサイズのフラグシップ機としてD300/D300Sがありましたが、2011年11月に国内出荷が終了していますので、D7100はAPS-Cクラスのハイエンドと言ってもよいと思います。

 D7000からの主な進化ポイントは、次の通りです。
  • イメージセンサーの画素数が有効2410万画素へと5割増し、画像処理エンジンもEXPEED3にバージョンアップ。
  • ローパスフィルターは非搭載となり、より解像感の高い画像に。
  • DXの中央部を切り出す「1.3Xクロップ」モードを搭載。連写性能や被写体追随性が向上する。
  • オートフォーカスモジュールは進化し、測距点、低輝度合焦性能が向上。
  • 液晶パネルの大型化高精細化、防塵防滴性能も向上。
  • 連写性能は、やや劣る。
 また、下位機種となるD5200との主な違いは、次の通りです。
  • イメージセンサーは同じ。
  • シャッタースピード、シンクロ同期性能はD7100が高い。
  • ファインダー視野率、倍率もD7100が高い。
  • 液晶パネルもD7100の方が大型で高精細。
  • D7100ではモーター非内蔵のAFレンズでもAFが機能する。
  • ボディの防塵防滴性や、マルチパワーバッテリーなどのアクセサリー群なども差がある。
  • ボディサイズはD7100の方が一回り大きく、重い。
  • 連写性能はややD7100の方が高い。動画性能は同等。
  • D7100は1.3Xクロップモードを搭載。
 違いの詳細については、「D7100一口コラム」をご参照ください。

ニコン Nikon D7000 ニコン Nikon D7100 ニコン Nikon D5200
D7000(左)、D7100(中)とD5200(右)。曲線を強調したデザインに。

 新機能「1.3Xクロップモード」とは?

 こうしてみると、基本的にはD7000からの正常進化モデルとなりますが、新しい機能である「1.3Xクロップモード」には注目が必要だと思います。もともとDXモード(APS-C)は35mmフルサイズフォーマットの中央部を1.5Xに切り出したものですが、1.3Xクロップモードでは、さらに中央部を切り出すことになります。DXサイズに対しては1.3倍、フルサイズに対しては約2倍となり、これはマイクロフォーサーズとほぼ同等サイズであることを意味します。
 
 たとえば、焦点距離50mmのレンズであれば、DXでは75mm相当の画角となり、1.3Xクロップモードでは100mm相当の画角になります。1.3Xクロップモードは、フルサイズの中央部分1/4の面積を切り出すイメージと言えます。

ニコン 1.3X センサーサイズ比較

 1.3Xクロップモードのメリットは、次の通りです。
  • 画素数は有効1540万画素となりますが、データ量が減るため、連写性能は6コマ/秒から7コマ/秒に、連続撮影枚数も6コマから8コマ(14bitRAW・ロスレス圧縮時)に上がります。
  • ほぼ画面全域をフォーカスポイントでカバーできるため、動く被写体に対する追随性が向上します。
  • DXフォーマットからのトリミングではありますが、画角は望遠側にシフトされるため、被写体をアップさせることが可能です。

Nikon D7100 クロップモードでのファインダー
1.3Xクロップモードでは、ファインダー中央部が切り出される。

 オートフォーカス性能の強化

 ミラーレスカメラに対するデジタル一眼レフの強みの一つは、高速なオートフォーカス性能です。一般的にデジタル一眼レフが搭載している位相差方式のオートフォーカスは、ピント位置が前後のどちらにずれているのかを直接把握できるため、高速なピント合わせが可能です。とくに、前後に動きのある被写体の撮影は、ミラーレスカメラで一般的なコントラスト方式にとって苦手な分野といえます。

 D7000のオートフォーカスモジュールはCAM4800DXでしたが、D7100ではD4と同等のアドバンストマルチCAM 3500DXオートフォーカスセンサーモジュールが採用されました。測距点が39点から51点に増えただけでなく、クロス測距点も中央9点から15点に強化され、特に中央部の1点はf/8時にもクロスセンサーとして機能します。低輝度での測距性能も、-1EVから-2EVへと強化されており、比較的暗いシーンでの合焦性能の向上も期待できます。

 実質的な連写性能は低下?

 D7100で気になる点としては、連写性能があげられます。D7000では6コマ/秒で10コマまで連写できたのが、D7100では5コマ/秒、6コマまでとなっています(いずれもDXモード時、14bitRAWロスレス圧縮)。一般的な撮影シーンであれば十分なレベルかもしれませんが、APS-Cクラスの最上位機として、少々残念な気がします。

連写性能の比較


 描写力の強化

 D7000からの進化ポイントとして、描写力の強化についても注目が必要です。イメージセンサーの有効画素数が1620万画素から2410万画素へと、約5割増えているため、より高精細で解像力のある画像を得ることができます。

画素ピッチ
1620万画素から2410万画素へと画素数は5割増しに。

 また、描写性能の点では、画像処理エンジンがEXPEED2から、D5200D3200と同じEXPEED3に進化しており、D7000を上回る描写性能であることが期待されます。

 それでは実際に、ニコンの上級デジタル一眼レフ、D7100の実力をテストしてみます。


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2.ニコン D7100を開封し外観をチェック

 ニコン Nikon D7100を開封する

 いよいよニコンD7100が発売開始となりました。上級機のため、カラーはブラックのみとなります。販売形態は、ボディのみ、ボディに18-105mm標準ズームレンズがセットになった「18-105VRレンズキット」、16-85mm標準ズームレンズがセットになった「16-85VRレンズキット」、18-200mm高倍率ズームレンズがセットになった「18-200mmVR II レンズキット」の4つとなります。

 販売開始時点の実売価格は、ボディ単体で12万円強、「18-105VRレンズキット」は16万円弱、「16-85VRレンズキット」は18万円強、「18-200mmVR II レンズキット」は20万円前後となっています。

 D7000発売時点では、ボディ単体が14万円前後、18-105VRレンズキットは18万円弱、18-200mmVRIIレンズキットは22万円弱でした。D7100は、いずれも2万円程度安いようです。なお、現時点のD7000の実売価格は、7万円前後、9万円前後、13万円弱となっていますので、発売開始時点から見るとほぼ半額まで下がってきています。

 発売開始時点では、レンズセットはやや割高に感じましたので、ボディ単体を購入しました。

Nikon D7100

 Nikon D7100ボディのパッケージ。ゴールドのデザインはニコンの一眼レフ共通です。

Nikon D7100

 ケースを開けると、上段に使用説明書やCD-ROM等が入っています。保証書は国内でのみ有効のものとなります。

Nikon D7100

 説明書等の下に本体が入っています。左側がカメラ本体で、右側の白いケースの中にストラップ等の付属品が格納されています。

Nikon D7100

 付属品。左上から使用説明書、ViewNX2ソフトウェアCD-ROM、バッテリーチャージャーMH-25、Li-ionリチャージャブルバッテリーEN-EL15、電源プラグ、アイピースキャップDK-5、電源コード、USBケーブルUC-E6、ストラップAN-DC1BK。使用説明書は約400ページの立派なものが付属します。

 ニコン Nikon D7100の本体をチェック

Nikon D7100

 ボディ前面。D7000よりも、わずかながら大きくなっていますが、デジタル一眼レフとしては比較的小型なボディサイズです。

Nikon D7100

 液晶パネルは3.2型123万ドットのものが搭載されています。1つの画素を3色(レッド、グリーン、ブルー)で構成していた従来のパネルに対し、新たにホワイトを追加して4色RGBWとなっています。輝度が向上し、日中撮影での視認性が向上しています。画素数自体はVGA(640x480)のままです。
 D7000のインターフェースを踏襲していますが、マルチセレクターの上にあった動画撮影ボタンはボディ上面に移動されています。


Nikon D7100

 ボディ上面。右肩にある液晶パネルでカメラの基本的な状況を把握できますので、背面液晶モニターを消灯したままでも撮影可能です。D7000と比較すると、ペンタ部のステレオマイク、撮影モードダイヤルのロックボタン、動画撮影ボタンが異なっています。

Nikon D7100

 ボディ底面。三脚用の穴はレンズ光軸上に置かれています。左下に見える長方形カバーの下には、マルチパワーバッテリーパックMB-D15用の接点があります。ボディ本体はタイ製。

Nikon D7100

 バッテリー室蓋を開けた状態。蓋の裏面には、バッテリー挿入方向のガイダンスシールが貼付されています。

Nikon D7100

 バッテリーパックを挿入しつつある状態。

Nikon D7100

 接点カバーを取り外した状態。カバー自体はマルチパワーバッテリーパックMB-D15内に格納できます。

Nikon D7100

 ボディ左側面。こちら側には外部接続端子が置かれています。

Nikon D7100

 外部接続端子カバーを開いた状態。左上より、外部マイク入力端子、USB端子、HDMIミニ端子、ヘッドホン出力端子、アクセサリーターミナル。アクセサリーターミナルには、ワイヤレスリモートコントローラーWR-T10や、GPSユニットGP-1A等が接続できます。端子カバーは3つに分割されているため、個別に開閉可能です。

Nikon D7100

 ボディ右側面。こちら側にはメモリーカードスロットが置かれています。

Nikon D7100

 メモリーカードスロットの蓋を開けた状態。D7000と同様に、SDカード用のダブルスロットになっています。

Nikon D7100

 上側はメモリーカードを挿入しつつある状態。下側は挿入し終わった状態。カードのラベル面は手前側になります。

Nikon D7100

 ペンタブにあるニコンのロゴ。刻印された中に白いインクが流し込まれています。

Nikon D7100

 左肩側にあるD7100のロゴ。ロゴの上にある三角形は、リモコン受光部で、背面側にも1つあります。フラッシュボタン、ブラケットボタンはD7000と同じです。フラッシュボタンは電気式のため、電源が入っていないとポップアップしません。

Nikon D7100

 レンズ取り外しボタンの下には、AFモードボタンとフォーカスモードセレクターが置かれています。AFモードボタンは、AFモードだけでなく、AFエリアモードの変更機能もあります。

Nikon D7100

 マウント内。上部に8点の信号接点が置かれています。

Nikon D7100

 ミラーボックス上部にあるファインダースクリーン。スクリーン交換には対応していません。

Nikon D7100

 ファンクション(Fn)ボタンには機能を割り振ることができます。コマンドダイヤルとの併用で、撮像範囲選択(DXと1.3X)も可能です。
 マウント上にAF連動軸が設けられているため、Dタイプなどのモーター非内蔵AFレンズでもオートフォーカスが機能します。


Nikon D7100

 プレビュー(Pv)ボタンの初期設定はプレビューですが、別の機能を割り振ることもできます。

Nikon D7100

 シャッターボタン周辺。動画撮影ボタンは、液晶モニター側から移設されてきました。透明なランプは、AF 補助光ランプ、セルフタイマーランプ、赤目軽減ランプを兼ねるものです。シャッターボタン同軸にある電源ON/OFFレバーで、ボディ上面液晶パネルのバックライト点灯も行えます。

Nikon D7100

 ボディ上面の液晶パネル。カメラの基本状況を確認することができます。

Nikon D7100

 右手親指側のコントロール部。メインコマンドダイヤルを含め、このあたりのインターフェースは、フィルム時代のオートフォーカス一眼レフカメラで確立されています。

Nikon D7100

 マルチセレクター部を中心としたインターフェースとなっています。マルチセレクター自体は回転しません。右下にあるのが背面側のリモコン受光部で、その左にある穴はスピーカーです。

Nikon D7100

 D7100には視野率100%、0.94倍のファインダーが搭載されています。視度調整機能も内蔵されていますが、アイピースシャッターは非搭載です。

Nikon D7100

 ファインダー内。合焦すると、画面内のラインや合焦点が赤く表示されます。これはDXモードのため、右下の撮影可能枚数が5枚と表示されています。(14bitRAW ロスレス圧縮)

Nikon D7100

 1.3Xクロップモードのファインダー内。右上に1.3Xの表示がされるとともに、画面のガイドラインも示されます。実像式ファインダーであればパララックスが発生しますが、D7100は一眼レフのため、ほぼ正確に枠内のみが撮影範囲となります。
 1.3Xのため、右下の撮影可能枚数が6枚と表示されています。(14bitRAW ロスレス圧縮)


Nikon D7100

 液晶モニター左側にある上4つのボタンはD7000と同じですが、新たにiボタンが新設されています。これは、カメラの状況に応じて便利な機能にアクセスするボタンです。

Nikon D7100

 D7000と同様に、撮影モードダイヤルの下にはレリーズモードダイヤルが置かれています。D7000にあった「リモコン撮影」は省略されています。

Nikon D7100

 撮影モードダイヤルには、新たに「EFFECTS」(スペシャルエフェクトモード)が追加されました。また、要望も多かったロックボタンが新設されたため、不用意にモードが切り替わってしまう事故を防止できます。

Nikon D7100

 アクセサリーシューにはカバーBS-1が装着されています。D7000にはボディ前面にモノラルマイクが置かれていましたが、D7100ではステレオ化され、ペンタ部に移設されました。

Nikon D7100

 AF-S NIKKOR 50mm F1.4Gを装着した状態。ボディが比較的小型であることがわかります。

Nikon D7100

 反対側からのアングル。右肩にあるストラップ取り付け部は、常時上側を向いています。

Nikon D7100

 ボディ単体の重さは672gでした。メーカー公称値は675gですので、やや軽い結果となりました。

Nikon D7100

 液晶モニター。RGBW方式となったため、明らかに輝度範囲が広くなっていることを感じました。写真は1.3Xクロップモードのため、右上にマークが表示されています。

Nikon D7100

 同じアングルでDXモードに切り替えると、画面が1.3倍に広くなります。

Nikon D7100

 内蔵ストロボをポップアップさせた状態。照射部は比較的高い位置となります。

Nikon D7100

 ポップアップ状態を側面から見ると、目いっぱい立ち上がっていることがわかります。

 ニコン Nikon D7100の付属品をチェック

Nikon D7100

 バッテリーチャージャーMH-25。D800やD600、D7000で使われているものと同じです。リチウムイオンバッテリーEN-EL15の充電には、最大で2時間35分かかります。

Nikon D7100

 MH-25には、ACプラグ差込口があり、ここにACプラグかメガネケーブルを接続してコンセントに繋ぎます。ACプラグ差込口は、ストッパーレバーを押すと90度まで回転可能です。

Nikon D7100

 付属するACプラグ。出荷先によって異なるものが同梱されます。

Nikon D7100

 ACプラグを回転させている状態。向きを変えることができるため、テーブルタップやコンセントの状態にあわせることが可能です。写真は45度の角度になっていますが、実際に使用する場合は0度または90度でしっかりと固定させます。

Nikon D7100

 通常のメガネケーブルも付属します。使う環境にあわせることができます。

Nikon D7100

 バッテリーパックEN-EL15。容量は7.0V 1900mAhで、静止画で約950コマの撮影が可能です。なお、ニコンの社内基準では、約3550コマ(連続撮影モード)もの枚数を撮影できます。動画撮影では100分です。

Nikon D7100

 バッテリーパックには製造ロット番号とホログラムが貼付されています。なお、新製品を購入する場合には関係ありませんが、2012年4月には発熱・外形変形の可能性がある不具合品交換のアナウンスがありました。対象製品は、写真のロット番号の英字(上記写真はKE)がEまたはFのものです。
 →ニコンのお知らせ


Nikon D7100

 付属するUSBケーブルUC-E6。パソコンやプリンター等との接続に使用します。

Nikon D7100

 本体にはアイピースキャップDK-5が同梱されています。D7100のファインダー部にはアイピースシャッターが内蔵されていません。ファインダーから顔を離して撮影する場合は、ファインダーからの入光を防ぐため、アイピースキャップの使用が推奨されています。標準で装着されている接眼目当てDK-21を取り外して取り付けます。

Nikon D7100

 アイピースキャップの裏側には、ストラップに止めるためのクリップが付いています。

Nikon D7100

 付属するストラップAN-DC1BK。文字の部分は貼付されています。
 なお、ストラップ取付方法は、先端をストラップの間に挟み込む方式が推奨されています。取扱説明書にも記載されていますので、ご参照ください。


Nikon D7100

 ボディに付属するボディーキャップBF-1B。

Nikon D7100

 裏面には、ボディのレンズ用バヨネットを利用して固定する爪があります。

3.ニコン D7100の描写性能はどうか?

 描写力チェック1:高感度性能

 ニコン D7100の基本感度はISO100で、標準ではISO6400まで設定可能となっています。さらに、拡張設定ではISO25600相当まで拡げることができます。

 ノイズ低減処理方法としては、カメラ内で設定する方法と、RAWで撮影しパソコン上での現像段階で行う方法とがあります。なお、カメラ内で設定した場合でも、RAWファイルには変更は加えられませんので、後から編集することも可能です。

 カメラ内でのノイズ低減は、「高感度ノイズ低減」と「長秒時ノイズ低減」の2つがあります。どちらも、撮影メニューの中で設定可能となっています。

 「高感度ノイズ低減」は「しない」、「弱め」、「標準」、「強め」の4種類が設定可能となっています。「しない」にした場合には、ISO1250以上の高感度時にノイズ低減処理がかかります。この場合でも、「弱め」に設定した時よりもさらに弱くかかります。「弱め」「標準」「強め」にした場合には、常にノイズ低減処理がかかります。

 「長秒時ノイズ低減」は、「する」と「しない」のどちらかに設定します。「する」に設定すると1秒よりも低速のシャッター速度で撮影したときに長秒時ノイズ低減がかかります。長秒時ノイズ低減処理を行うと、画像を記録するのにかかる時間が長くなります。「しない」にした場合には、長秒時ノイズ低減処理はかかりません。

 このあたりの設定は、基本的にD7000と同じですが、高感度ノイズ低減における「しない」の閾値がISO1600からISO1250に下げられている点が違っています。なお、同じイメージセンサーと画像処理エンジンを搭載していると思われるD5200も、D7000と同じISO1600が閾値となっています。

 D7100では、高感度ノイズ低減処理を「しない」にしても、ISO800まではほとんどノイズを感じません。ISO1600になると、わずかにノイズが見られますが、気にならないレベルに留まっています。ISO3200では、暗部を中心にややノイズが目立ってきますが、このあたりまでなら十分常用域だと感じました。

 高感度ノイズ低減処理を「標準」にすると、概ね1段程度ノイズ感が低減されます。ISO6400でも常用できるノイズレベルとなっています。

 ISO12800以上では、それなりにノイズが増えてきます。また、解像感の低下も感じられます。しかし、画像自体が破たんしている状態にはならないため、縮小するなどの使い方によっては、十分活用可能です。

 D5200と比較すると、高感度性能はほぼ同等レベルであると感じました。

 下記のサンプルは、高感度ノイズ低減を「しない」、「標準」、「強め」の3段階で各ISO感度の撮影を行ったものとなります。表示画像はほぼ等倍画像ですが、クリックすると全体画像が表示されますので、あわせて比較をしていただければと思います。

SONY_ANEX-7
サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してある。
画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

ISO100(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

ISO200(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

ISO400(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

ISO800(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

ISO1600(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

ISO3200(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

ISO6400(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

ISO12800(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

ISO25600(左から「しない」「標準」「強め」)
Nikon D7100Nikon D7100Nikon D7100

 描写力チェック2:解像度

 Nikon D7100のイメージセンサーは有効2410万画素です。今回テストに使用したAF-S NIKKOR 50mm f/1.4Gは、絞り開放では柔らかい描写ですが、絞っていくにつれて徐々に鮮明度があがっていくタイプのレンズです。

 今回のテストでは、開放から3段絞ると、周辺部を含め解像力が向上したため、F4.0のもので確認を行いました。視覚解像度チェック用ライン、限界解像度チェック用ラインとも、余裕をもって2500本ラインの識別が可能であり、イメージセンサーの画素数を活かしていると感じました。また、D7100ではローパスフィルターが搭載されていませんが、そのことが解像感にもプラスに働いている印象を受けました。

  レンズ名:AF-S NIKKOR 50mm f/1.4G
 焦点距離:50mm (35mm換算 約75mm)
 絞り値:F4.0 (開放絞りF1.4から3段絞った状態)
 使用チャート:ISO12233準拠チャート


(下図は、図の赤枠の部分を等倍で切り出したもの。)

Nikon D7100
 限界解像度チェック用のラインでは、2500本まで楽々と視認できています。モアレもほとんど発生していません。

Nikon D7100
 横方向の限界解像度チェック用のラインでも、同様に2500本域まで余裕をもって視認できています。
Nikon D7100
 参考まで、左上部分を切り出してみました。レンズ補正機能は切ってありますが、F4.0でも鮮明な画像となっています。

 描写力チェック3:歪曲収差補正機能

 ニコンD7100には、レンズの特性による歪曲収差を軽減する機能があります。撮影メニューの中にある「自動ゆがみ補正」がそれで、「しない」「する」のどちらかに設定できるようになっています。

 対応しているのは、GタイプとDタイプのレンズのみで、フィッシュアイなど一部のレンズでは機能しません。

 テストに用いたのは、AF-S NIKKOR 50mm f/1.4GとAF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VRの2本で、後者は広角端の18mm域で確認をしました。

 テストした結果、自動ゆがみ補正機能で極めて良好に補正されることが確認できました。

 50mmF1.4Gは、DXフォーマットで使用する場合にはもともとほとんど歪曲収差は残っていませんが、それでも周辺部にわずかにあったたる型収差が、ほぼ完全に補正されました。

 18-55mmVRレンズも、廉価タイプの標準ズームレンズとしては、それほど強い歪曲収差があるわけではありませんが、やはりきれいに歪曲収差が補正されています。

 なお、自動ゆがみ補正機能を使用すると、画像周辺部がやや削られることに注意が必要ですが、積極的に活用すべきように感じました。

AF-S NIKKOR 50mm F1.4G
焦点距離50mm
(左から「オフ」「オン」)

Nikon D7100 Nikon D7100

AF-S DX NIKKOR 18-55mm f/3.5-5.6G VR
焦点距離18mm
(左から「オフ」「オン」)

Nikon D7100 Nikon D7100

 機能チェック(おまけ):連続撮影枚数

 仕様上で見ると、ニコンD7100の連写性能はD7000よりも劣っています。しかし、実際にテストしてみると、高速なメモリーカードを使うとバッファー解放時間が短く、単純に比較はできないと感じました。

 高速メモリーカード(Sandisk ExtremePro Class10 Read 95MB/s Write 90MB/s)でテストすると、
  • DXでは、5コマ撮影後は、ほぼ0.8秒おきに1コマ撮影。(14bitロスレス圧縮+JPEG Fine)
  • 1.3Xクロップでは、6コマ撮影後は、ほぼ0.4秒おきに1コマ撮影。(同上)
といった結果でした。なお、カメラ側のドライブ設定は高速連写(CH)です。

 こうしてみると、DXでは75コマ/分、1.3Xクロップでは150コマ/分の無限連写もできますので、実用上はかなりのシーンをカバーできるかもしれません。

Nikon D7100 連写枚数と連続撮影枚数の比較

4.結局、ニコン D7100は「買い」か?

 独断 素晴らしい!smile ポイント 
  • 現時点ではAPS-Cクラス最高レベルの描写力。
  • 新たに搭載した1.3Xクロップモードにより、撮影の幅を拡大。
  • 標準でISO6400、拡張ではISO25600相当まで設定可能な高感度性能(ISO3200までは十分常用可能) 。
  • 有効2410万画素とローパスレスによる高い解像感。
  • 前機種より高速化されたライブビューモードでのAF。
  • 視野率100%、倍率0.94倍のファインダー。
  • 強化されたオートフォーカス性能。
  • モーター非内蔵AFレンズでもオートフォーカス可能。Aiレンズもマニュアルで使用可能。
  • 大型化・高輝度化で視認性が向上した液晶モニター。
  • 950コマ(連写では3550コマ)撮影可能なバッテリー機能。
  • フルHDで60fpsに対応し、内蔵マイクもステレオ化。
  • カメラ内の編集機能を強化。
  • 防塵防滴性能、ボディ上面の液晶パネルなど、上級機にふさわしい基本性能。

 独断 もう一息!not smile ポイント 
  • 5コマ/秒にとどまる連写性能。(D7000は6コマ/秒)
  • 6コマにとどまる連続撮影可能枚数。(D7000は10コマ。いずれも14bitRAWロスレス圧縮時。)※注1
  • アイピースシャッターは非内蔵。
  • 固定式の液晶モニター。(このクラスではやむをえない?)

※注1:14bitRAWロスレス圧縮+JPEG Fineで撮影すると、DXモードでは1コマ/0.8秒、1.3Xクロップモードでは1コマ/0.4秒での無限連写が可能でした。

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付録1.製品仕様からみた D7100の特長

型式  レンズ交換式一眼レフレックスタイプデジタルカメラ
レンズマウント  ニコンFマウント(AFカップリング、AF接点付)
 ※D5200はAFカップリング無し
実撮影画角  ニコンDXフォーマット、焦点距離が約1.5倍のFXフォーマットでの画角に相当
有効画素数  2410万画素
 ※D5200も同じ
撮像素子  23.5×15.6mmサイズCMOSセンサー 2471万画素
ダスト低減機能  イメージセンサークリーニング、エアーフローコントロールシステム、イメージダストオフデータ取得
記録画素数  撮像範囲[DX(24×16)]
  6000×4000(L)
  4496×3000(M)
  2992×2000(S)
 撮像範囲[1.3×(18×12)]
  4800×3200(L)
  3600×2400(M)
  2400×1600(S)
 撮像範囲[DX(24×16)]で動画ライブビュー中に静止画撮影する場合:
  6000×3368(L)
  4496×2528(M)
  2992×1680(S)
 撮像範囲[1.3×(18×12)]で動画ライブビュー中に静止画撮影する場合:
  4800×2696(L)
  3600×2024(M)
  2400×1344(S)
 ※D5200は静止画DXのみ
画質モード  RAW12ビット/14ビット(ロスレス圧縮、圧縮)
 JPEG-Baseline準拠
  圧縮率(約):
   FINE(1/4)
   NORMAL(1/8)
   BASIC(1/16)
  サイズ優先時、画質優先選択可能
 RAWとJPEGの同時記録可能
 ※D5200はRAW時14ビット圧縮のみ
ピクチャー
コントロール
システム
 スタンダード、ニュートラル、ビビッド、モノクローム、ポートレート、風景、いずれも調整可能、カスタムピクチャーコントロール登録可能
記録媒体  SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード(SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカードはUHS-I規格に対応)
ダブルスロット  順次記録、同時記録、RAW+JPEG分割記録ならびにカード間コピー
 ※D5200はシングルスロット
対応規格  DCF 2.0(Design rule for Camera File system)、DPOF(Digital Print Order Format)、Exif 2.3(Exchangeable image file format for digital still cameras)、PictBridge
ファインダー  アイレベル式ペンタプリズム使用一眼レフレックス式ファインダー
 ※D5200はアイレベル式ペンタミラー
視野率  上下左右とも約100%(対実画面)
 約0.94倍(50mm f/1.4レンズ使用、∞、-1.0 m-1のとき)
 ※D5200は約95%、0.78倍
アイポイント  接眼レンズ面中央から19.5mm(-1.0 m-1のとき)
 ※D5200は接眼レンズ面中央から17.9 mm
視度調節範囲  -2~+1m-1
 
※D5200は-1.7~+0.7m-1
ファインダースクリーン  B型クリアマットスクリーンII(AFエリアフレーム付、構図用格子線表示可能)
ミラー  クイックリターン式
シャッター  電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター
シャッタースピード  1/8000~30秒(1/3ステップ、1/2ステップに変更可能)、Bulb、Time、X250
 ※D5200は、1/4000~30秒(1/3、1/2ステップに変更可能)、Bulb、Time(別売のリモコンML-L3使用)
フラッシュ同調
シャッタースピード
 X=1/250秒、1/320秒以下の低速シャッタースピードで同調
(1/250~1/320秒はガイドナンバーが減少)
 ※D5200はX=1/200秒以下で同調
レリーズモード  1コマ撮影、低速連続撮影、高速連続撮影、静音撮影、セルフタイマー撮影、ミラーアップ撮影
 インターバルタイマー撮影可能
連続撮影速度  撮像範囲[DX(24×16)]でJPEG画像撮影時または12ビットのRAW画像撮影時
  CL:約1~6コマ/秒、CH:約6コマ/秒
 撮像範囲[1.3×(18×12)]でJPEG画像撮影時または12ビットのRAW画像撮影時
  CL:約1~6コマ/秒、CH:約7コマ/秒
 撮像範囲[DX(24×16)]で14ビットのRAW画像撮影時
  CL:約1~5コマ/秒、CH:約5コマ/秒
 撮像範囲[1.3×(18×12)]で14ビットのRAW画像撮影時
  CL:約1~6コマ/秒、CH:約6コマ/秒
 ※D5200は最高約3コマ/秒、最高約5コマ/秒(フォーカスモードがマニュアルフォーカス)
連続撮影枚数  DXモード時
  RAW(ロスレス圧縮RAW/12ビット記録):7コマ
  RAW(ロスレス圧縮RAW/14ビット記録):6コマ
  RAW(圧縮RAW/12ビット記録):9コマ
  RAW(圧縮RAW/14ビット記録):8コマ
 1.3Xモード時
  RAW(ロスレス圧縮RAW/12ビット記録):12コマ
  RAW(ロスレス圧縮RAW/14ビット記録):8コマ
  RAW(圧縮RAW/12ビット記録):14コマ
  RAW(圧縮RAW/14ビット記録):11コマ
 ※D5200は14bitRAWで8コマ
セルフタイマー  作動時間:2、5、10、20秒、撮影コマ数:1~9コマ、連続撮影間隔:0.5、1、2、3秒
露出計連動  CPU連動方式、AI方式併用
 ※D5200はCPU連動方式のみ
測光方式  2016分割RGBセンサーによるTTL開放測光方式
 ※D5200も同じ
測光モード  マルチパターン測光:3D-RGBマルチパターン測光II(GまたはDタイプレンズ使用時)、RGBマルチパターン測光II(その他のCPUレンズ使用時)、RGBマルチパターン測光(非CPUレンズのレンズ情報手動設定時)
 中央部重点測光:φ8mm相当を測光(中央部重点度約75%)、φ6mm、φ10mm、φ13mm、画面全体の平均のいずれかに変更可能(非CPUレンズ使用時はφ8mmに固定)
 スポット測光:約φ3.5mm相当(全画面の約2.5%)を測光、フォーカスポイントに連動して測光位置可動(非CPUレンズ使用時は中央に固定)
測光範囲  マルチパターン測光、中央部重点測光:0~20 EV
 スポット測光:2~20 EV(ISO100、f/1.4レンズ使用時、常温20℃)
露出補正  範囲:±5段、補正ステップ:1/3、1/2ステップに変更可能
撮影モード  オート、発光禁止オート、プログラムオート(プログラムシフト可能)、シャッター優先オート、絞り優先オート、マニュアル
 シーンモード:ポートレート、風景、こどもスナップ、スポーツ、クローズアップ、夜景ポートレート、夜景、パーティー、海・雪、夕焼け、トワイライト、ペット、キャンドルライト、桜、紅葉、料理
 スペシャルエフェクトモード:ナイトビジョン、カラースケッチ、ミニチュア効果、セレクトカラー、シルエット、ハイキー、ローキー
 ユーザーセッティングU1、U2に登録可能
オートブラケティング  AE、フラッシュブラケティング時、撮影コマ数:2~5コマ、補正ステップ:1/3、1/2、2/3、1、2、3ステップ
 ホワイトバランスブラケティング時、撮影コマ数:2~5コマ、補正ステップ:1~3ステップ
 アクティブD-ライティングブラケティング時、撮影コマ数:2~3コマ、撮影コマ数が2コマの場合のみアクティブD-ライティングの効果の度合いを撮影メニューの[アクティブD-ライティング]で選択可能
 ※D5200は、AEブラケティング時撮影コマ数:3コマ、ホワイトバランスブラケティング時撮影コマ数:3コマ、アクティブD-ライティングブラケティング時撮影コマ数:2コマ
ISO感度  ISO 100~6400(1/3、1/2ステップ)、ISO 6400に対し約0.3、0.5、0.7、1、2段(ISO 25600相当)の増感、感度自動制御が可能
 ※D5200もほぼ同じ
アクティブ
D-ライティング
 オート、より強め、強め、標準、弱め、しない
オートフォーカス  TTL位相差検出方式:フォーカスポイント51点(うち、クロスタイプセンサー15点、f/5.6超~f/8は中央1点)、アドバンストマルチCAM 3500DXオートフォーカスセンサーモジュールで検出、AF微調節可能、AF補助光(約0.5~3m)付
 ※D5200はTTL位相差検出方式:フォーカスポイント39点(うち、クロスタイプセンサー9点)、マルチCAM 4800DXオートフォーカスセンサーモジュールで検出、AF補助光(約0.5~3m)付
検出範囲  -2~+19 EV(ISO 100、常温(20℃))
 ※D5200は-1~+19 EV
レンズサーボ  オートフォーカス(AF):シングルAFサーボ(AF-S)、コンティニュアスAFサーボ(AF-C)、AFサーボモード自動切り換え(AF-A)を選択可能、被写体条件により自動的に予測駆動フォーカスに移行
 マニュアルフォーカス(M):フォーカスエイド可能
AFエリアモード  シングルポイントAF、ダイナミックAF(9点、21点、51点)、3D-トラッキング、オートエリアAF
フォーカスポイント  AF51点設定時:51点のフォーカスポイントから1点を選択
 AF11点設定時:11点のフォーカスポイントから1点を選択
フォーカスロック  AE/AFロックボタン、またはシングルAFサーボ(AF-S)時にシャッターボタン半押し
内蔵フラッシュ  ガイドナンバー:約12(マニュアルフル発光時約12)(ISO 100・m、20℃)
調光方式  2016分割RGBセンサーによるTTL調光制御:SB-910、SB-900、SB-800、SB-700、SB-600でi-TTL-BL調光、スタンダードi-TTL調光が可能。内蔵フラッシュ、SB-400でi-TTL-BL調光が可能(スポット測光時はスタンダードi-TTL調光のみ)
フラッシュモード  通常発光オート、赤目軽減オート、通常発光オート+スローシャッター、赤目軽減オート+スローシャッター、通常発光、赤目軽減発光、通常発光+スローシャッター、赤目軽減発光+スローシャッター、後幕発光+スローシャッター、後幕発光、発光禁止
調光補正  範囲:-3~+1段、補正ステップ:1/3、1/2ステップ
レディーライト  内蔵フラッシュ、別売スピードライト使用時に充電完了で点灯、フル発光による露出警告時は点滅
アクセサリーシュー  ホットシュー (ISO 518)装備:シンクロ接点、通信接点、セーフティーロック機構(ロック穴)付
ホワイトバランス  オート(2種)、電球、蛍光灯(7種)、晴天、フラッシュ、曇天、晴天日陰、プリセットマニュアル(6件登録可、ライブビュー時にスポットホワイトバランス取得可能)、色温度設定(2500K~10000K)、いずれも微調整可能
ライブビュー機能  静止画ライブビューモード、動画ライブビューモード
 シングルAFサーボ(AF-S)、常時AFサーボ(AF-F)、マニュアルフォーカス(M)
 顔認識AF、ワイドエリアAF、ノーマルエリアAF、ターゲット追尾AF
 コントラストAF方式、全画面の任意の位置でAF可能(顔認識AFまたはターゲット追尾AFのときは、カメラが決めた位置でAF可能)
動画機能  撮像素子によるTTL測光方式
測光モード  マルチパターン測光
記録画素数
フレームレート
 1920×1080(60i(59.94fields/s)/50i(50fields/s)(撮像範囲が[1.3×(18×12)]の場合のみ設定可能。センサー出力は、60iが約60コマ/秒、50iが約50コマ/秒。)
 1920×1080:30p/25p/24p
 1280×720:60p/50p
 60p:59.94fps、50p:50fps、30p:29.97fps、25p:25fps、 24p:23.976fps
 標準/高画質選択可能
 ※D5200は1.3Xなし。
ファイル形式  MOV H.264/MPEG-4 AVC
音声記録方式  リニアPCM
 内蔵ステレオマイク、外部マイク使用可能(ステレオ録音)、マイク感度設定可能
 ※D5200の内蔵マイクはモノラル
液晶モニター  3.2型TFT液晶モニター、約122.9万ドット(640×480×4=1,228,800)(VGA)、視野角約170°、視野率約100%、明るさ調整可能
 ※D5200は3型低温ポリシリコンTFT液晶、約92万ドット(VGA)、バリアングル方式、視野角170°、視野率100%、 明るさ調整可能
再生機能  1コマ再生、サムネイル(4、9、72分割またはカレンダーモード)、拡大再生、動画再生、スライドショー(静止画/動画選択再生可能)、ヒストグラム表示、ハイライト表示、撮影情報表示、GPSデータ表示、撮影画像の縦位置自動回転
インターフェース  Hi-Speed USB
 HDMIミニ端子(Type C)装備
 アクセサリーターミナル
 ステレオミニジャック(φ3.5mm)
画像編集  D-ライティング、赤目補正、トリミング、モノトーン、フィルター効果、カラーカスタマイズ、画像合成、RAW現像、リサイズ、簡単レタッチ、傾き補正、ゆがみ補正、魚眼効果、塗り絵、カラースケッチ、アオリ効果、ミニチュア効果、セレクトカラー、動画編集
表示言語  日本語、英語
電源  Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15(1個使用)
 マルチパワーバッテリーパック MB-D15(別売):Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15 1個使用。単3形電池(アルカリ電池、ニッケル水素充電池、リチウム電池)6本使用
 ACアダプター EH-5b(パワーコネクター EP-5Bと組み合わせて使用)(別売)
 約950コマ(カメラ本体でLi-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15使用時)、約950コマ(MB-D15を装着してEN-EL15使用時)、約450コマ(MB-D15を装着してアルカリ単3形電池使用時)
 ※D5200は静止画で約500枚
寸法(W×H×D)  約135.5×106.5×76mm
 ※D5200は約129.0×98.0×78.0mm
質量  約765g(バッテリーおよびSDメモリーカードを含む、ボディーキャップを除く)
 約675g(本体のみ)
 ※D5200は約555g/約505g
動作環境  0~40℃ 85%以下(結露しないこと)
付属品  アクセサリーシューカバー BS-1
 接眼目当て DK-23
 ボディーキャップ BF-1B
 Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL15(端子カバー付)
 バッテリーチャージャー MH-25(電源コード/電源プラグ(直付け型)付)
 アイピースキャップ DK-5
 ストラップ AN-DC1BK
 USBケーブル UC-E6
 ViewNX 2 CD-ROM

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付録2.発売前のファーストレビュー

【一口コラム】 ニコンの上級APS-Cモデル

 ニコンからD7100が正式発表となりました。3月発売予定で、前機種となるD7000が発売された2010年10月から2年半での世代交代となります。D7000は今後も併売されるため、正式には後継機としての位置づけではありませんが、実質的にはD7000を継ぐ機種になるものと思われます。今後の製品展開は不明なものの、仮にD300Sの後継機種がリリースされなければ、D7100がAPS-Cタイプのフラグシップ機になります。「D7100はD7000の後継機種ではない」という発言の中には、そうした意味も含まれている可能性もあります。

 D7100をD7000と比較すると、次のような特徴があります。
  • イメージセンサーは、D7000の有効1620万画素から、D5200と同じ有効2410万画素のものへと画素数が5割増しとなった。
  • ローパスフィルターは非搭載に。画像処理エンジンもEXPEED2からEXPEED3となった。
  • 新たに「1.3xクロップモード」が搭載され、DXサイズの中央部分をクロップする。画素数は1536万ドットになるものの、連写性能や連続撮影枚数が向上する。また、画面のほぼ全体をフォーカスポイントがカバーするため、動く被写体に対しても高い追随性を発揮できる。
  • ローパスフィルターは非搭載となった。
  • オートフォーカスモジュールは、D7000のマルチCAM 4800DXからアドバンストマルチCAM 3500DXに置き換えられ、フォーカスポイントは39点(うちクロス9点)から51点(うちクロス16点、中央1点のみはF5.6-8.0対応)、低輝度側検出範囲も-1EVから-2EVに拡げられた。
  • 液晶パネルは3型92万ドットから3.2型123万ドットへと大型化・高精細化。
  • 防塵防滴性能がさらに高められ、D800やD300S相当に。
  • 連写性能はD7000よりもやや下回る。
  • ボディサイズはほぼD7000と同等だが、重さはわずかに軽量化された。

ニコン Nikon D7100 ニコン Nikon D7000
D7100(左側)とD7000(右側)。ボディデザインはほぼ同じですが、D7100の方がやや丸みを帯びたデザインとなっています。
ニコン Nikon D7100 ニコン Nikon D7000
D7100(左側)とD7000(右側)。インターフェースはD7000を踏襲していますが、動画ボタンはボディ上面に移設されています。また、液晶パネルはさらに大型化・高精細化されています。
ニコン Nikon D7100 ニコン Nikon D7000
D7100(左側)とD7000(右側)。ボディ上面もほぼD7000と同じですが、ボディ前面にあるD7000のロゴの下にあったモノラルマイクがステレオ化され、ペンタ部に移設されています。また、撮影モードダイヤルにロックボタンが新設されるとともに、「EFFECTS」の項目が増やされています。
ニコン Nikon D7100 ニコン Nikon D7000
D7100(左側)とD7000(右側)。ボディデザインは共通していますが、グリップ部の赤いラインなど、細かいところを見ると2年半の時間の経過を感じます。

 今回、D7100がより上位機の位置づけとなったことで、下位機種であるD5200との差が広がったように思います。イメージセンサーは同じ有効2410万画素で、画像処理エンジンもEXPEED3ですので、得られる描写力自体は同等レベルと言えるかもしれませんが、オートフォーカス機能やボディのつくり、連写性能など、カメラとしての基本性能には大きな差があります。また、D5200はモーターを内蔵していないレンズではオートフォーカスが動作しない点にも留意が必要です。

 その分、D5200は小型ボディと廉価性を得られています。その意味ではラインアップがわかりやすく整理されたと言えるかもしれません。


【Nikon D7100とD5200の比較】
機種名 D7100 D5200
イメージセンサー 有効2410万画素
APS-C型(23.5mmx15.6mm) CMOS
1.3xモードでは1536万画素
有効2410万画素
APS-C型(23.5mmx15.6mm) CMOS
マウント ニコンFマウント
ISO感度 ISO100-6400
(拡張でISO25600まで)
ISO100-6400
(拡張でISO25600まで)
シャッタースピード 30-1/8000秒
1/250秒までシンクロ同期
30-1/4000秒
1/200秒までシンクロ同期
ファインダー ペンタプリズム光学ファインダー
100%、0.94倍
ペンタミラー光学ファインダー
95%、0.78倍
液晶モニター 3.2型123万ドット 3型92万ドット
連写速度 6コマ/秒
14bitRAWで連続8コマ
(1.3xモードでは7コマ/秒で連続11コマ)
5コマ/秒
14bitRAWで連続8コマ
動画撮影 1920x1080
(60i/30p)
バッテリー EN-EL15
950コマ
(単三型電池6本も使用可能)
EN-EL14
500コマ
サイズ
(W x H x D)
135.5×106.5×76mm  129.0×98.0×78.0mm 
重さ 765g/675g 555g/505g

 ニコンによると、ボディ単体が14万円程度、18-105 VRレンズキットが18万円前後、16-85 VRレンズキットが21万円前後、18-200 VRIIレンズキットが23万円前後となる見込みです。発売当時のD7000の実売価格は14万円前後でしたので、おそらくD7100の方が安価で購入できそうです。

「ニコンのハイエンドAPS-C機 D7100登場!」気になる連写性能もご覧ください。

(2013年 2月21日 記)


 独断 デジカメ対決! どっちが良い? 


☆ vs ニコン D600
☆ vs ニコン D5200

 

【厳選レビュー記事】

◎デジカメWatch 新製品レビュー ニコンD7100

  2013年 3月21日 編集部
  • DXフォーマットの可能性を広げる最新上位モデル。
  • 画素数が増えたことによるデメリットのようなものは、EXPEED 3のお陰でまったくないといってよい。
  • 液晶モニターはD4やD800/D800Eと同じ3.2型としながら、ドット数は輝度を高める白の画素を加えた123万ドットに向上。
  • プリセットホワイトバランス時のスポットホワイトバランス機能。
  • 実写サンプル。

◎ITmedia “2013年型 DXフォーマット機”として進化したミドルクラス――ニコン「D7100」

  2013年 3月11日 荻窪圭
  • 2410万画素+ローパスフィルターレスの威力は大きかった。
  • 1.3倍クロップ撮影機能は面白く使えそう。
  • D7000、D600と合わせて三兄弟って感じ。
  • 作例。

◎ITmedia ローパスレスに“対DX1.3×クロップ”、DXフォーマット最上位機「D7100」

  2013年 2月21日 編集部
  • ボディは防じん防滴仕様で、本体上面と背面カバーにはマグネシウム合金を使用。
  • 別売オプションとしては新たにマルチパワーバッテリーパック「MB-D15」(4万2000円)、ワイヤレスリモートコントローラー「WR-1」(6万9300円)を用意。

◎デジカメWatch ニコン、光学ローパスフィルターレスの「D7100」

  2013年 2月21日 編集部
  • 望遠に強い「対DX 1.3xクロップ」も使用可能。
  • 3月に発売。店頭予想価格は、ボディのみが14万円前後、18-105 VRレンズキットが18万円前後、D7100 16-85 VRレンズキットが21万円前後、18-200 VRIIレンズキットが23万円前後の見込み。
  • 「D7000」の流れを汲むデジタル一眼レフカメラ。
  • D7100において、光学ローパスフィルターは存在しない。
  • 「対DX 1.3xクロップ」での撮影が可能。


【ニコン D7100 基本仕様】
画素数 2410万(有効) 画像素子  APS-C型(23.5×15.6mm)
CMOS
ISO感度 100~6400
(拡張でISO25600まで)
記録フォーマット  JPEG/RAW(12/14bit) 
連写撮影 6 コマ/秒
(RAWで8コマ)
シャッタースピード 1/8000~30 秒
液晶モニター 3.2型 123万ドット  ファインダー形式  ペンタプリズム
ファインダー視野率(上下/左右) 100% ファインダー倍率 0.94倍
電池タイプ 専用電池  専用電池型番 EN-EL15
撮影枚数 950コマ レンズマウント ニコンFマウント 
記録メディア SDHCカード SDカード SDXCカード   (ダブルスロット)
手振れ補正機能   ゴミ取り機能 
ライブビュー   バリアングル 
内蔵フラッシュ   RAW+JPG同時撮影 
動画撮影 1920x1080(60i/30p)
幅x高さx奥行き 135.5×106.5×76mm  本体重量 765g/675g
セット販売 16-85 VR レンズキット
18-105 VR レンズキット
18-200 VR II レンズキット

 ニコン D7100 メーカー製品仕様のページ
楽天最安値を確認 >> ニコン D7100

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