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特集 LUMIX DMC-LF1

パナソニック LUMIX DMC-LF1 ~EVFを内蔵した高級コンパクト

パナソニック LUMIX DMC-LF1  by Inaba Kunio    電子ビューファインダーを内蔵した高級コンパクト  評価:5.0
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic


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1.パナソニック LUMIX DMC-LF1の位置づけと概要


 LUMIX DMC-LF1 EVFを内蔵した高級コンパクト

 電子ビューファインダーを内蔵した高級コンパクト、LUMIX DMC-LF1が発売開始となりました。店頭での実売価格は4万1千円前後ですが、店頭在庫状況を見るとパナソニックにしては供給はやや少なめである印象を受けました。いずれにしても、無事に発売開始になったことをうれしく思います。

 →発売前の記事一口レビュー:EVF内蔵のスタイリッシュモデルはこちら。

 上記の記事にも記載しました通り、DMC-LF1の主な特徴は次の通りです。
  • イメージセンサーは高級コンパクトカメラで一般的な1/1.7型CMOSを搭載。画素数は有効1210万画素。
  • 35mm換算28-200mm相当F2-5.9の高倍率ズームレンズを搭載。
  • 0.2型20万ドットの電子ビューファインダーを内蔵。視度補正にも対応。
  • Wi-Fiを標準搭載。
  • ボディサイズは、高級コンパクトの中でも小型で軽量。キヤノンPowerShotS110ニコンCOOLPIX P330とほぼ同等。
  • 液晶モニターは3型92万ドット。
  • モードダイヤルやコントロールリング(レンズ外周部)、コントロールダイヤル(液晶モニター側)など、直接的なインターフェース。
 いといろと特徴のあるカメラですが、一言でまとめると「電子ビューファインダーを内蔵した高倍率ズームのスタイリッシュ&多機能高級コンパクト」と言えると思います。

 EVFとともに注目すべきなのは、コンパクトで軽量なボディです。ポケットに入れて持ち運べる高級コンパクトのなかに、28-200mmF2-5.9相当の高倍率ズームとタッチパネル、Wi-Fi、電子ビューファインダーを搭載していることで、どこにでも持ち運べる万能カメラとして活躍しそうです。

 電子ビューファインダーを内蔵したデジタルカメラはネオ一眼タイプのものがほとんどで、その他の現行機種では富士フイルムX100S(光学ファインダーと組み合わせたハイブリッドビューファインダー)だけとなります。ネオ一眼タイプにEVFが内蔵されているのは、望遠ズーム域ではファインダーを使用した方が撮影しやすいためです。今回、DMC-LF1に電子ビューファインダーが内蔵されたのも、高級コンパクトでありながら200mm相当のズームレンズを搭載していることが要因になっているのかもしれません。

 コンパクトタイプの電子ビューファインダー内蔵カメラは極めて少なく、DMC-LF1の前は2008年3月発売のニコンCOOLPIX P60にさかのぼります。実に5年間、こうしたタイプのカメラはリリースされてこなかったことを考えると、フルラインアップが展開されているように見えるデジカメ分野でも、意外に穴は残っているのかもしれません。

ニコン COOLPIX P60 ニコン COOLPIX P60
 ニコンCOOLPIX P60。有効850万画素1/2.35型CCD、36-180mm相当F3.6-4.5、2.5型15万ドット液晶モニター、0.2型20万ドットEVFを搭載した。95.5×63.5×36 mm、160g。単三電池2本で稼働。

 パナソニックLUMIX DMC-LX7との違いは?

 パナソニックの高級モデルには3台のコンパクトデジカメが展開されています。今回発売となったDMC-LF1の他に、DMC-LX7DMC-FZ200です。DMC-FZ200はネオ一眼ですので、LF1購入時にはLX7と比較されることが多いと思います。

パナソニック LUMIX DMC-LF1 パナソニック LUMIX DMC-LX7
 LUMIX DMC-LF1(左側)とDMC-LX7(右側)。ボディサイズは一回り違い、重さも100gの差があります。

 とはいえ同じ高級コンパクトと言っても、LF1とLX7とは味付けが異なっていますので、選択は比較的容易かも知れません。

 DMC-LF1が向いているのは
  • 何しろEVFがほしい。
  • 小型軽量性を重視。
  • 望遠側もよく使う。
というユーザーであるのに対し、よりDMC-LX7が向いているのは、
  • 特に描写性能を重視。
  • 屋内での撮影など、広角側もよく使う。
  • カメラのサイズにはあまりこだわらない。
という方だと思います。

 またLF1にはWi-Fiも搭載されているのに対し、実売価格はLX7の方が5千~1万円程度安価である点もポイントかもしれません。

 LUMIX DMC-LF1が想定しているユーザー層

 DMC-LF1は、いつも持ち歩く1台としてオールマイティに使えるカメラであると思います。電子ビューファインダーは日中屋外での撮影を容易にするだけでなく、望遠側での撮影も実用的に行えます。また、Wi-Fiの搭載やボディ内充電に対応していることで、撮影データの取り扱いやバッテリー管理に気を遣わずに運用可能です。サイズや重さの点でも、胸ポケットやポーチの中に常に入れておくような使い方ができます。

 パナソニックの新しい高級コンパクトシリーズDMC-LF1。電子ビューファインダーの使い勝手や描写性のなど、実際にLUMIX DMC-LF1の実力をテストしてみます。


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2.LUMIX DMC-LF1を開封し外観をチェック


 パナソニック LUMIX DMC-LF1を開封する

 電子ビューファインダーを内蔵したスタイリッシュな高級コンパクト、LUMIX DMC-LF1が発売開始となりました。このタイプのデジカメは少ないため、どのように市場が反応するか、パナソニック以外のメーカーもかたずをのんで見守っているのではないかと思います。

 ボディカラーはブラック一色のみで、店頭での実売価格は4万1千円前後となっています。予想価格は5万円程度とされていましたので、それよりもやや安価でのスタートとなりました。ちなみに2012年8月発売開始時のDMC-LX7は5万5千円程度でしたので、それと比較しても買いやすい価格と言えます。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 LUMIX DMC-LF1のパッケージ。パッケージは拍子抜けするほどコンパクトです。ボディ内充電対応により、バッテリー関係の付属品を少なくできたことがプラスに働いているのかもしれません。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 外箱を開けると、使用説明書やCD-ROMなどが入っており、その下にカメラ本体や付属品が置かれています。左側の白い梱包がカメラ本体です。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 DMC-LF1の付属品です。左上より取扱説明書、CD-ROM、Wi-Fi接続ガイド、ハンドストラップVFC4297、USB接続ケーブルK1HY08YY0034、ACアダプターVSK0771、バッテリーパックDMW-BCN10。付属する取扱説明書は64ページの簡易版で、詳細版となる『活用ガイド』(293ページ)はCD-ROMの中にPDFファイルとして置かれています。カメラのクラスを考えると、やはり活用ガイドも紙で同梱することが望ましいと思います。
 なお保証書は取扱説明書の最終ページに印刷されています。

 パナソニック LUMIX DMC-LF1の本体をチェック

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ボディ前面。シンプルなデザインで半艶のブラック塗装が落ち着いた雰囲気となっています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 液晶モニター側。電子ビューファインダーが設けられていますが、液晶パネルは3型92万ドットのものが搭載されています。DMC-LX7のようなダイヤルはありませんが、MENU/SETボタンの外側がコントロールダイヤルとして機能します。

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 ボディ上面。大型のモードダイヤルが目立ちます。ボディ上面のスペースが狭いため、DMC-LX7のようなアクセサリーシューはありません。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ボディ底面。三脚用の穴はボディ中央部からシフトされています。バッテリー室蓋の右にある4つの穴はスピーカー用のものです。購入した本体のS/Nは2xxxでした。ボディ本体は日本製。言語は日本語のみのためか、シールにも日本語で印字されています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ボディ左側面。中央部にあるのはストラップ取り付け部です。反対側にも設けられており、両吊りに対応しています。右下にはNFCアンテナが内蔵されています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ボディ右側面。こちら側には外部接続端子が置かれています。その上にあるのは右側面側のストラップ取り付け部です。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ボディ左肩のLUMIXのロゴ。刻印された中に白いインクが流し込まれています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ボディ右下にあるLマーク。ライカ(LEICA)ブランドのレンズ搭載を示すものです。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ランプ部の左側がフラッシュ発光部で、その右にあるのがセルフタイマーランプとAF補助光を兼ねるランプです。内蔵フラッシュのガイドナンバーは明示されていませんが、広角端では最大で7mまで、望遠端では2.3mまで照射可能です。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 レンズ部の外周にはアルミ削り出しのコントロールリングが置かれています。パナソニックのデジカメでは珍しいですが、キヤノンのPowerShotS110やソニーDSC-RX100等でも採用されています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 軍艦部右側のメインコントロール部。電源ボタンは窪みの中にあるため、誤操作が起こりにくくなっています。シャッターボタンの同軸にズームレバーがあります。ズーム動作はレンズ外周部のコントロールリングに割り当てることも可能で、その場合には28mm、35mm、50mm、70mm、90mm、135mm、160mm、200mmのステップズーム動作となります。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 軍艦部中央にはステレオマイクが設けられています。その下にあるロゴは印字です。

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 ファインダーと液晶モニターを切り替えるLVFボタンとWi-Fiボタン。その右にあるランプは、充電時には赤色に、Wi-Fi ON時には青色に点灯します。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 液晶モニター側のコントロール部。コントロールダイヤルはパナソニックのカメラでは珍しいですが、キヤノンPowerShotS110や富士フイルムXF1、ソニーDSC-RX100などでも採用されています。親指部分のグリップは、見た目よりもしっかりと指に吸い付くため、ホールド感の向上に役立っています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 DMC-LF1のポイントである電子ビューファインダー接眼部。液晶モニターとの切り替えは、右側に見えるLVFボタンによって行います。コストやスペースの問題はありますが、やはりアイセンサーの搭載が望ましいと思います。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 電子ビューファインダーには視度調整ダイヤルが設けられています。調整幅は-4~+4diopteです。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 LUMIX DMC-LF1の電子ビューファインダー。0.2型20万ドットのパネルが使用されています。表示部は小さく、画素数もやや粗い感じがしますが、反応速度が速いため、もたつきは感じません。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ボディ右側面にある外部接続端子。上がHDMIマイクロ端子で、下がAV OUT/DIGITAL端子です。ボディ内充電時にも下側の端子を使用します。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ボディ底面のバッテリー室カバーを開いた状態。バッテリーとメモリーカードの挿入方向のガイダンスが刻印されています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 バッテリーとメモリーカードを挿入しつつある状態。メモリーカードはラベル面が液晶モニター側となります。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 本体のみの重量は実測で170.3gでした。メーカー公称値は170gです。

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 バッテリーとメモリーカードを含む重さは実測値で191.6gでした。使うメモリーカードによって左右されますが、メーカー公称値は192gです。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 電源をオフにした状態ではレンズはボディ内に沈胴しています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 電源を入れると沈胴しているレンズが伸長します。写真は広角端28mm相当時です。一番短くなるのは35mm相当時で、写真の状態よりもわずかながら短くなります。なお、電源OFF時のズーム位置を記憶させることも可能です。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 写真は望遠端の状態で、この時にレンズ長は最長となります。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 液晶パネルは3型92万ドットですが、アスペクト比は3:2のため、最大サイズの画像を表示させると両側が黒いラインとなります。写真は水準器とヒストグラムを表示させています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 DMC-LF1(左側)とPowerShotS95(右側)。スタイリッシュな高級コンパクトであるキヤノンPowerShotS95との比較です。S95の方がわずかに小さいですが、ほぼ同じサイズです。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 DMC-LF1(左側)とPowerShotS95(右側)ボディ本体はDMC-LF1の方が薄く仕上げられています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 DMC-LF1(左側)とPowerShotS95(右側)。どちらも3型の液晶パネルですが、アスペクト比が異なるためS95の方が画像を大きく表示させられます。静止画主体のデジタルカメラの場合、基本的にはイメージセンサーと同じアスペクト比の液晶パネルが望ましいと思いますが、LF1のファインダー接眼部を見ると、3:2のパネルでもやむを得ないかもしれません。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 DMC-LF1(左側)とPowerShotS95(右側)。メーカーは異なりますが、背面液晶側のインターフェースは似ています。

 バッテリー関係をチェック

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 DMC-LF1はボディ内充電に対応しているため、ACアダプターVSK0771が付属しています。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 側面には、USB接続ケーブルK1HY08YY0034接続用のコネクター部があります。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 バッテリーパックDMW-BCN10。容量は3.7V 950mAhで、静止画で最大250枚、動画では70分の撮影が可能です。DMC-LF1と一緒に発売された新型であり、現時点ではバッテリーチャージャーはオプションでも用意されていません。

 LUMIX DMC-LF1の付属品をチェック

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 USB接続ケーブルK1HY08YY0034。充電やパソコン、プリンター等との接続に使用します。

パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 ハンドストラップVFC4297。比較的しっかりした作りですが、DMC-LF1のボディは両吊りにも対応していますので、予算に余裕があればボディケース・ストラップキットDMW-CLF1なども検討されることをお勧めします。


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3.LUMIX DMC-LF1の描写性能はどうか?


 描写力チェック1:高感度性能

 LUMIX DMC-LF1は、有効1605万画素1/1.7型CMOSセンサーを搭載しています。基本感度はISO80で標準でISO6400まで、拡張ISO感度設定をONにするとISO12800まで設定可能です。

 ノイズ低減処理については、カメラ側での設定項目はありません。

 イメージセンサーは、高級コンパクトカメラとして一般的な1/1.7型サイズのものが搭載されています。DMC-LX7の有効1010万画素に対し、DMC-LF1は有効1210万画素ですので、単純に計算すると画素単位の面積は2割強小さくなります。しかし、全体としてのノイズ傾向は、DMC-LX7とほぼ同等レベルであると感じました。

(追記:2013年8月17日 DMC-LX7のイメージセンサーは総画素数1280万画素、有効画素数1010万画素であるのに対し、DMC-LF1は総画素数1280万画素、有効画素数1210万画素となりますので、1画素あたりの面積は同じと思われます。実焦点距離と換算焦点距離を比べても、DMC-LX7はセンサー周辺部の使用していない部分が大きいようです。レンズの違いはありますが、実際のノイズ傾向が同等レベルであったのは当然かもしれません。ご指摘くださった方に感謝申し上げます。)

 ISO800までは、ほとんどノイズ感がありません。ISO1600になると、わずかにノイズ感が目立ってきますが、このレベルであれば十分常用可能であると思います。

 ISO3200になると、ややノイズが目立ってきます。このあたりまでは等倍画像でも十分活用できるレベルです。

 ISO6400以上は、ノイズ感と解像感の低下が大きくなります。とはいえ画像自体が破たんしているわけではないので、縮小するなど利用方法を工夫すれば、活用可能な画像だと思います。

 下記のサンプルは、各ISO感度の撮影を行ったものです。表示画像は切り出した等倍画像ですが、クリックすると全体画像が表示されますので、あわせて比較をしていただければと思います。

Panasonic_ANEX-7
サンプル画像。左下の赤枠の部分を切り出してあります。
切出画像は等倍画像です。クリックすると元画像が開きます。

ISO80
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

ISO100
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

ISO200
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

ISO400
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

ISO800
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ISO1600
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

ISO3200
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

ISO6400
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

ISO12800
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

 描写力チェック2:歪曲収差

 LUMIX DMC-LF1は、6.0-42.8mmF2.0-5.9(35mm換算では28-200mm相当)のズームレンズを搭載しています。高級コンパクトとしては、ズーム倍率の高いレンズであると思います。

 レンズは、歪曲収差、周辺光量とも良好に補正されています。広角端では樽型の歪曲収差が見られますが、ズーム倍率を考えると良好だと思います。画像周辺部の周辺光量不足も、絞り開放からほとんど目立たないレベルに抑えられています。

 歪曲収差、周辺光量とも、50mm相当から望遠側ではほぼ完全に補正されています。おそらく電子的な補正も加味されていると思いますが、すべての望遠域で歪曲収差を気にすることなく撮影を楽しめると思います。

6.0mmF2.0(28mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

10.7mmF3.3(50mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

19.2mmF4.7(90mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

42.8mmF5.9(200mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic


 描写力チェック3:解像力

 解像力テストでは、イメージセンサーとレンズの両方の実力が試されることになります。いつもの通りISO12233準拠チャートを使用して解像力チェックを行いました。LUMIX DMC-LF1は有効1280万画素のイメージセンサーを搭載しており、高級コンパクトとして標準的な解像力を示しました。

 画像中心部に関しては、広角端では絞り開放でも2400本のラインを超えるところまで視認可能でした。望遠側に移るにつれ、徐々に解像感の低下が見られましたが、望遠端でも2000本のラインを識別できました。

 画像周辺部は、広角端ではやややわらかい描写で、2段程度絞ると鮮明度が上がります。望遠側に移るにつれ良好になり、50mm相当の標準域では1段絞るだけでかなり鮮明になります。さらに90mm相当から望遠側は、絞り開放でもきれいな画像が得られます。

 35mm換算で28-200mm相当の高倍率ズームを搭載しているため、解像力の点ではやや厳しい結果ですが、ズーム倍率を考えると立派なレベルであると思います。

 なお、下記のテストチャートは、中央部と左上を切り出したものです。画像はほぼ1/2に縮小してありますが、クリックすると元データ全体が表示されます。


ISO12233準拠チャート。中央と左上の赤枠の部分を切り出
してある。画像をクリックすると、元画像の全体が開きます。

6.0mm F2.0 (35mm換算28mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

6.0mm F2.8 (35mm換算28mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic


10.7mm F3.3 (35mm換算50mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

10.7mm F5.0 (35mm換算50mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic


19.2mm F4.7 (35mm換算90mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

19.2mm F6.3 (35mm換算90mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic


42.8mm F5.9 (35mm換算200mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic

42.8mm F8.0 (35mm換算200mm相当)
パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic パナソニック  LUMIX DMC-LF1 Panasonic


 機能チェック(おまけ):連続撮影枚数

 パナソニックによると、LUMIX DMC-LF1の連写性能は次の通りです。
  • 連写速度:10コマ/秒(メカシャッター時)。
  • 連写速度:60コマ/秒(電子シャッター時)。
 オートフォーカス追随での連写は、最速で5コマ/秒となりますので、この設定で連写テストを行いました。使用したメモリーカードは高速タイプのものです。(SanDisk ExtremePro Class10 Read 95MB/s Write 90MB/s)

 【RAW+JPEG(Fine)】

  • 9コマを約5コマ/秒で撮影。
  • その後は2.1~2.3秒おきに1コマのペースで連写。

 【RAW】

  • 9コマを約5コマ/秒で撮影。
  • その後は1.3~1.4秒おきに1コマのペースで連写。

 【JPEG(Fine)】

  • 5コマ/秒の速度で撮影し続けることが可能。30コマあたりから2コマ/秒から3コマ/秒にややペースが遅くなる。
 バッファー的には十分な容量を持っていると感じました。また、バッファーが一杯になっても止まることはなく、そのまま連写し続けることが可能であるため、ストレスは感じにくいと思います。特に単写モードであれば、RAW+JPEGであっても実質的に無限連写的な撮影が可能でした。


4.結局、LUMIX DMC-LF1は「買い」か?


 独断 素晴らしい!smile ポイント 
  • 電子ビューファインダーを内蔵。
  • 小型でスタイリッシュなボディ。
  • ISO12800まで設定可能な高感度性能 (ISO1600までは常用可能なレベル) 。
  • RAW撮影が可能(RAW+JPEGも可)。
  • 全体にレスポンスの良い軽快な動作感。
  • 実用上十分な連写性能。
  • コントロールリングなど直接操作可能なインターフェースを搭載。
  • Wi-Fiを搭載。スマートフォンを使ったリモート操作にも対応。
  • フルHDに対応した動画撮影機能。

 独断 もう一息!not smile ポイント 
  • 高級コンパクトとして、もう一息の解像感。(高倍率ズームレンズであることを考えると良好)
  • 電子ビューファインダーの見え方はもう一息。(追随性は良好)
  • アイセンサーが搭載されていないため、液晶モニターとファインダーの切替は手動。
  • カメラ内にはノイズリダクション等の設定項目がない。
  • カメラ内でのRAW現像に対応していない。

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付録 製品仕様からみた LUMIX DMC-LF1の特長


イメージセンサー  有効1210万画素
 1/1.7型総画素数1280万画素MOSセンサー 原色フィルター
 ※LX7は有効1010万画素1/1.7型MOSセンサー(総画素数は同じ)
レンズ  8群10枚(非球面7面4枚 EDレンズ1枚)LEICA DC VARIO-SUMMICRON
 光学7.1倍ズーム
 f=6.0-42.8mm(35mm 判換算: 28-200mm) / F2.0-5.9
 ※LX7は35mm判換算: 24~90mm/ F1.4~2.3
手ブレ補正  静止画:POWER O.I.S.(ON/OFF可) 動画:アクティブモード
フォーカス  通常 / AFマクロ / ズームマクロ / マニュアルフォーカス(左ボタンで切り替え) AF測距:1点(エリア移動、エリアサイズ変更可)/ 23点 / 顔認識 / 追尾AF
 AF補助光 クイックAF、AF/AEロック、ワンショットAF、MF枠移動、MFアシスト
合焦範囲  通常:50cm(W端) / 80cm(T端) - ∞
 AFマクロ / MF / インテリジェントオート / 動画:3cm(W端) / 80cm(T端)- ∞
 ※LX7は通常50cm、マクロ時1cm(W)、30cm(T)
絞り  多段虹彩絞り F2.0-F8.0(W端)、F5.9-F8.0(T端)
超解像iAズーム  14.3倍
EX光学ズーム(EZ)  最大13.9倍(4:3 3M(300万画素)以下のモード時)
デジタルズーム  最大4倍
  iAズーム・EX光学ズームと合わせて最大55.7倍
ISO感度
(標準出力感度)
 オート / i.ISO / 80 / 100 / 200 / 400 / 800 / 1600 / 3200 / 6400 / 拡張ISO 12800
 ※LX7はISO80-12800(含拡張)
シャッタースピード  250-1/4000秒 星空モード時:15、30、60秒
 ※LX7は250-1/4000秒
ホワイトバランス  オート / 晴天 / 曇り / 日陰 / 白熱灯 / セットモード / ホワイトバランス微調整(オート以外で設定可)
露出  プログラムAE(P) / 絞り優先AE(A) / シャッター優先AE(S) /マニュアル露出(M)
 露出補正(1/3 EVステップ、-2~+2EV)
 オート(AE)ブラケット:3枚、1/3~1EVステップ、最大-1~+1EV
AEロック  FnボタンにAF/AE ロックを登録時[AF/AE ロック可能]またはAE設定時は、シャッターボタンを半押しで可能
測光方式  マルチ測光 / 中央重点測光 / スポット測光
撮影モード  インテリジェントオート / P(プログラムAE) / A(絞り優先AE) / S(シャッター速度優先AE) / M(マニュアル露出) / カスタム1、2 / パノラマ(フィルター効果) / シーン(メニュー選択式) : 人物 / 美肌 / 風景 / スポーツ / 夜景&人物 / 夜景 / 手持ち夜景 / 逆光補正HDR / 料理 / 赤ちゃん1・赤ちゃん2 / ペット / 夕焼け / 星空 / ガラス越し / スライド3D撮影
 クリエイティブコントロール:ポップ / レトロ / ハイキー / ハイダイナミック / ローキー / セピア / ジオラマ / トイフォト / ダイナミックモノクローム / ソフトフォーカス / インプレッシブアート / クロスプロセス / クロスフィルター / ワンポイントカラー / オールドデイズ
液晶モニター  3.0型 92.0万ドット TFT液晶 視野率約100%
 広視野角 / ARコート / オートパワーモニターモード / パワーモニターモード
 ※LX7も同じ
ファインダー  LVF(ライブビューファインダー)フィールドシーケンシャルカラー方式 0.2型 約20.2万ドット相当 視度調整付き(-4~+4diopter) 視野率約100%
 ※LX7は非搭載(別売ライブビューファインダー、外部光学ファインダーに対応)
最低照度
(iローライト時)
 6ルクス(シャッター速度1/30秒)
 ※LX7は3ルクス
フラッシュ  オート / 赤目軽減オート / 強制発光 / 赤目軽減スローシンクロ / 発光禁止 デジタル赤目補正(赤目軽減発光時、ON/OFF可、顔認識時のみ)
フラッシュ撮影範囲  ISOオート設定時:約0.6m~7.0m(W端時) / 約0.8m~2.3m(T端時)
 フラッシュ連写時:約0.6m~5.6m(W端時) / 約0.8m~1.9m(T端時)
 ※LX5はISOオート時0.8~8.5m(W端時)
記録画素数(静止画) ・[4:3] 設定時:
 4000x3000(12M)
 3264x2448(8M EZ)
 2560x1920(5M EZ)
 2048x1536(3M EZ)
 640x480(0.3M EZ)
・[3:2] 設定時:
 4000x2672(10.5M)
 3264x2176(7M EZ)
 2560x1712(4.5M EZ)
 2048x1360(2.5M EZ)
 640x424(0.3M EZ)
・[16:9] 設定時:
 4000x2248(9M)
 3264x1840(6M EZ)
 2560x1440(3.5M EZ)
 1920x1080(2M EZ)
 640x360(0.2M EZ)
・[1:1] 設定時:
 2992x2992(9M)
 2448x2448(6M EZ)
 1920x1920(3.5M EZ)
 1536x1536(2.5M EZ)
 480x480(0.2M EZ)
 ※LX7は最大3648x2736(10M)
画質モード  RAW / RAW+ファイン / RAW+スタンダード / ファイン / スタンダード
 3D時:MPO+ファイン / MPO+スタンダード
連写撮影  メカシャッター時:約10コマ/秒/最大12コマ(スタンダード / ファイン)、約10コマ/秒(RAW選択時)
 AF追従連写:約5コマ・約2コマ/秒
 電子シャッター時:約60コマ/秒(速度優先)、約40コマ/秒(画質優先)
 動画中:2コマ/秒(最大15コマ/9M、3M、2M)、5コマ/秒(最大15コマ/9M、3M、2M)、10コマ/秒(最大15コマ/9M、3M、2M)
 おまかせ連写、フラッシュ連写
 ※LX7は
 メカシャッター時:約11コマ/秒、最大12コマ(ファイン / スタンダード)
 AF追従連写:約5コマ・約2コマ/秒
 電子シャッター時:約60コマ/秒(速度優先)、約40コマ/秒(画質優先)
 動画中:2コマ/秒(最大20コマ/3.5M)、5コマ/秒(最大20コマ/3.5M)、10コマ/秒(最大20コマ/3.5M)
動画撮影  ・AVCHD設定時
 PSH:1920x1080 60p / FSH:1920x1080 60i / SH:1280x720 60p(PSH:約28Mbps、FSH:約17Mbps、SH:約17Mbps) センサー出力 60コマ/秒
 ・MP4設定時
 FHD:1920x1080 / HD:1280x720 / VGA:640x480(FHD:約20Mbps、HD:約10Mbps、VGA:約4Mbps)センサー出力 30コマ/秒
 ※LX7も同様。ハイスピード動画(HD 120fps)有
記録画像
ファイル形式
 RAW / JPEG(DCF/Exif 2.3準拠) / MPO / DPOF対応
 AVCHD Progressive / AVCHD / MP4
撮影モード時
その他機能
 個人認証、暗部補正、Fnボタン設定(AF/AEロック / ワンショットAF / 測光モード / オートフォーカスモード / フォーカスエリア選択 / クオリティ / 構図ガイド / ヒストグラム表示)、iHDR(iAのみ)、i手持ち夜景(iAのみ)、ブレピタモード(iAのみ)、クイックAF、下限シャッター速度切換え(AUTO、1/250 - 1秒から選択可能)、エコモード(自動電源OFF / モニターパワーセーブ)、オートレビュー(OFF / 1秒 / 2秒 / ホールド)、縦位置検出機能、超解像、カラーモード:標準 / ヴィヴィッド(iA以外)/ Happy(iAのみ) / 白黒 / セピア 、手ブレ補正切換え(ON / OFF)、動画撮影中静止画撮影、リアルタイムヒストグラム表示、構図ガイド、動画記録枠表示、トラベル日付、ワールドタイム、日付焼き込み、レンズ位置メモリー(ズーム位置メモリー、MF位置メモリー)、水準器表示、ステップズーム
再生モード時
その他機能
 全画像、絞り込み再生(写真のみ / 動画のみ / 3D / カテゴリー選択 / 日付選択 / お気に入り)、30/12画面再生、カレンダー検索、ズーム再生(最大16倍)、スライドショー(音楽付き)、タイトル入力、文字焼き込み、プリント設定、プロテクト設定、再生画像ヒストグラム表示、お気に入り設定、リサイズ、トリミング、コピー、撮影情報表示、動画分割、認証情報編集、文字焼き込み、動画→静止画作成、かんたんレタッチ、クリエイティブレタッチ、位置情報記録
プリンター連携  PictBridge(プリントサイズ・レイアウト・日付印刷指定対応)
言語表記  日本語
マイク  ステレオ、オート風音低減
スピーカー  内蔵
記録メディア  内蔵メモリー(約87MB) / SDXCメモリーカード / SDHCメモリーカード / SDメモリーカード
外部端子  AV出力(NTSC、モノラル)
 USB2.0 High-SPEED(マスストレージ/PTP)
 HDMI端子(microHDMI TypeD)
ワイヤレス転送部  IEEE 802.11b/g/n(無線LAN標準プロトコル)
 使用周波数範囲(中心周波数):2412MHz~2462MHz(11ch)
 暗号化方式:Wi-Fi準拠 WPA / WPA2
 アクセス方式:インフラストラクチャーモード
NFC  JIS X 6319-4に準拠
 13.56MHz
電源  リチウムイオンバッテリーパック(付属 3.7V/950mAh(3.6Wh)
 ※LX7はACアダプターにも対応
静止画撮影可能枚数  約250枚
 ※LX7は約330枚
連続撮影可能時間  約70分(AVCHD PSHモード)
実撮影可能時間  約30分(AVCHD PSHモード)
寸法(WxHxD)  約102.5 x 62.1 x 27.9 mm(突起部を除く)
 ※LX7は110.5×67.1×45.6mm
質量  約192g(バッテリー、メモリーカード含む)
 約170g(本体)
 ※LX7は455g/375g
付属品  バッテリーパック、ACアダプター、USB接続ケーブル、ハンドストラップ、CD-ROM
付属ソフト  PHOTOfunSTUDIO 9.2 AE、SILKYPIXR Developer Studio 3.1 SE、LoiLoScope -体験版-

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