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特集 GR

1.リコー RICOH GRの位置づけと概要


リコー GR  by Inaba Kunio    大型イメージセンサーを搭載した本格派GR  評価:5.0
ペンタックスリコー PENTAXRICOH GR

 GR史上最高の写りを実現

 初代GR DIGITALが登場したのは2005年10月。その後、約2年おきにモデルチェンジされ、約8年後の2013年5月24日に新型GRが発売開始となりました。初代GRの概要が明らかになった時、もっとも多く寄せられた声の一つが「イメージセンサーが1/1.8型なのか」というものでした。初代から8年、5代目になって「ユーザーの期待に応えるGR」が登場したと言えそうです。

リコー GR DIGITAL
 初代GR DIGITAL。2004年のフォトキナで発表され、翌2005年10月に発売開始となりました。基本的なデザインは踏襲され続けていることがわかります。イメージセンサーは有効813万画素1/1.8型CCD。発売時の実売価格は8万円弱と比較的高価でしたが、メーカーが予想していた以上のヒット作となったと思われます。

 初代GR発売時のメーカー・インタビュー記事では、当初2/3型やAPS-Cサイズのセンサーも検討したものの、2/3型であったとしてもカメラサイズが極端に大きくなってしまうため断念した、との発言もありました。また、結局実現はしませんでしたが、撮像素子の換装サービスも検討されており、メーカーとしても大型センサーに対する強い思いを持っていたことを感じました。なお、仮にCCD換装サービスが実現した場合、CCD基盤に加えてメイン基盤も交換が必要だろう、との発言もありましたが、逆に言えば光学系についてはセンサーを大型化しても、そのまま対応できたということかもしれません。

 これまでのGR DIGITALの進化の過程を振り返ると、各機種の特長は次の通りです。
◎初代GR DIGITAL
2005年10月発売。有効813万画素1/1.8型CCDに28mm相当F2.4の単焦点レンズを搭載。液晶モニターは2.5型21万ドット。動画撮影は320x240まで。
◎GR DIGITAL II
2007年11月発売。有効1001万画素1/1.75型CCDに換装。レンズは初代と同じ。液晶モニターは2.7型23万ドットに大型化。動画撮影も640x480まで対応。
◎GR DIGITAL III
2009年8月発売。有効1000万画素1/1.7型CCDに換装。レンズは28mm相当F1.9に変わり明るくなった。液晶モニターは3型92万ドットに大型・高精細化。
◎GR DIGITAL IV
2011年10月発売。イメージセンサーと光学系はIIIと同じ。液晶モニターは123万ドットのものに換装され、新たに手ぶれ補正機能も搭載。

 今回登場した新世代GRの特長は、いうまでもなくAPS-Cサイズの有効1620万画素CMOSセンサーを搭載した点ですが、これ以外にも様々な進化を遂げています。詳細については、【一口コラム:大型センサーを搭載した本格派GR】を見ていただければと思いますが、主なポイントは次の通りです。
  • ローパスフィルターレスによる解像感の向上。
  • 連写性能は4コマ/秒(RAWで連続4枚)に。(GRD4は1.54コマ/秒)
  • フルHD(30fps)での動画撮影に対応。(GRD4はVGAまで)
  • オートフォーカスをはじめ、全体にレスポンスの向上。
 なお、ボディサイズは108.6x59.8x32.5 mmから117×61.0×34.7mmへと、幅は8.4mm、高さ1.2mm、奥行き2.2mm大きくなっています。イメージセンサーのサイズが大幅に大きくなったことを考えると、よくこのボディサイズに納まったという気がします。

イメージセンサーのサイズ比較 1/1.7型 APS-C型
 GR DIGITAL IVの1/1.7型と比較すると、面積は約9倍、画素単位でも5倍以上に大型化されました。

 なお、リコーGRシリーズの祖ともいうべきフィルムコンパクトカメラGR1のサイズは、117mmx61mmx34mmでしたので、GR1の中身をデジタルカメラに置き換えたのがGRである、と言えるかもしれません。

 リコーGRの魅力は?

 リコーはフィルムカメラの時代から、業務使用における実用性を重視した製品を数多く展開してきました。フィルムカメラのGR21も、男性であればワイシャツの胸ポケットに入れることができるスリムなボディサイズがポイントでした。GR21の前身であるR1に搭載されていた30mmF3.5も描写性能には定評がありましたが、GR21の28mmF2.8レンズが示した高い実力が、その後のGRシリーズのヒットにつながったのだと思います。

 フィルムカメラ時代から培われた、実用面からの「薄型ボディ」は、APS-Cサイズのセンサーを搭載したGRにも引き継がれています。単に描写性能が高いだけでなく、そのカメラを胸ポケットやポーチなどに入れて日常的に持ち運べる、という点がリコーGRの魅力だと思います。

 描写性能については、大型イメージセンサーと、28mm相当F2.8単焦点レンズ、そしてこれらに最適化された新開発GR ENGINE Vにより、デジタル一眼レフと同等以上の実力が期待されます。

リコー GR
リコーGR。ボディはマグネシウム合金製です。

 また、GRD4からの進化ポイントとしては、動作の高速化も使用感を大きく向上させるものです。起動時間が1.7秒から1秒に、収納時間も2.2秒から1秒に短縮されただけでなく、オートフォーカススピードも通常時で0.3秒から0.2秒に、マクロ時では0.8秒から0.4秒へと高速化されており、より速写性がアップしています。

 操作性では、ボタンやレバー類が増えている点も注目ポイントです。使い勝手の向上にどうプラスに働いているか、実機で比較してみたいと思います。

 GRが想定しているユーザー層

 ペンタックスリコーから先日発売されたMX-1は、真鍮製カバーの採用など、道具としての魅力を重視した高級コンパクトでした。これに対しGRは、常に持ち歩くようなハードな使い方が似合うカメラであり、コンパクトカメラとしてトップレベルの描写性能と速写性が、そうしたスタイルを強力にバックアップします。

 各社とも、より高価格帯の製品を重視している中、レンズ交換式カメラと同じような大型イメージセンサーを搭載した高級コンパクトが増えてきました。APS-Cサイズ以上ということで限っても、ソニーDSC-RX1シグマDP MerrillシリーズニコンCOOLPIX A富士フイルムX100Sと、4社から6機種がリリースされています。こうした中でのGRの一番の魅力とは、やはり胸ポケットに入れておける薄型コンパクトなボディにあるかもしれません。

 GR DIGITALからどのように進化したのか。また、持ち歩き面でのメリットはスポイルされていないかどうか、実際にGRの実力をテストしてみます。


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