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特集 LUMIX DMC-LF1

1.パナソニック LUMIX DMC-LF1の位置づけと概要


パナソニック LUMIX DMC-LF1  by Inaba Kunio    電子ビューファインダーを内蔵した高級コンパクト  評価:5.0
パナソニック Panasonic LUMIX DMC-LF1

 LUMIX DMC-LF1 EVFを内蔵した高級コンパクト

 電子ビューファインダーを内蔵した高級コンパクト、LUMIX DMC-LF1が発売開始となりました。店頭での実売価格は4万1千円前後ですが、店頭在庫状況を見るとパナソニックにしては供給はやや少なめである印象を受けました。いずれにしても、無事に発売開始になったことをうれしく思います。

 →発売前の記事一口レビュー:EVF内蔵のスタイリッシュモデルはこちら。

 上記の記事にも記載しました通り、DMC-LF1の主な特徴は次の通りです。
  • イメージセンサーは高級コンパクトカメラで一般的な1/1.7型CMOSを搭載。画素数は有効1210万画素。
  • 35mm換算28-200mm相当F2-5.9の高倍率ズームレンズを搭載。
  • 0.2型20万ドットの電子ビューファインダーを内蔵。視度補正にも対応。
  • Wi-Fiを標準搭載。
  • ボディサイズは、高級コンパクトの中でも小型で軽量。キヤノンPowerShotS110ニコンCOOLPIX P330とほぼ同等。
  • 液晶モニターは3型92万ドット。
  • モードダイヤルやコントロールリング(レンズ外周部)、コントロールダイヤル(液晶モニター側)など、直接的なインターフェース。
 いといろと特徴のあるカメラですが、一言でまとめると「電子ビューファインダーを内蔵した高倍率ズームのスタイリッシュ&多機能高級コンパクト」と言えると思います。

 EVFとともに注目すべきなのは、コンパクトで軽量なボディです。ポケットに入れて持ち運べる高級コンパクトのなかに、28-200mmF2-5.9相当の高倍率ズームとタッチパネル、Wi-Fi、電子ビューファインダーを搭載していることで、どこにでも持ち運べる万能カメラとして活躍しそうです。

 電子ビューファインダーを内蔵したデジタルカメラはネオ一眼タイプのものがほとんどで、その他の現行機種では富士フイルムX100S(光学ファインダーと組み合わせたハイブリッドビューファインダー)だけとなります。ネオ一眼タイプにEVFが内蔵されているのは、望遠ズーム域ではファインダーを使用した方が撮影しやすいためです。今回、DMC-LF1に電子ビューファインダーが内蔵されたのも、高級コンパクトでありながら200mm相当のズームレンズを搭載していることが要因になっているのかもしれません。

 コンパクトタイプの電子ビューファインダー内蔵カメラは極めて少なく、DMC-LF1の前は2008年3月発売のニコンCOOLPIX P60にさかのぼります。実に5年間、こうしたタイプのカメラはリリースされてこなかったことを考えると、フルラインアップが展開されているように見えるデジカメ分野でも、意外に穴は残っているのかもしれません。

ニコン COOLPIX P60 ニコン COOLPIX P60
 ニコンCOOLPIX P60。有効850万画素1/2.35型CCD、36-180mm相当F3.6-4.5、2.5型15万ドット液晶モニター、0.2型20万ドットEVFを搭載した。95.5×63.5×36 mm、160g。単三電池2本で稼働。

 パナソニックLUMIX DMC-LX7との違いは?

 パナソニックの高級モデルには3台のコンパクトデジカメが展開されています。今回発売となったDMC-LF1の他に、DMC-LX7DMC-FZ200です。DMC-FZ200はネオ一眼ですので、LF1購入時にはLX7と比較されることが多いと思います。

パナソニック LUMIX DMC-LF1 パナソニック LUMIX DMC-LX7
 LUMIX DMC-LF1(左側)とDMC-LX7(右側)。ボディサイズは一回り違い、重さも100gの差があります。

 とはいえ同じ高級コンパクトと言っても、LF1とLX7とは味付けが異なっていますので、選択は比較的容易かも知れません。

 DMC-LF1が向いているのは
  • 何しろEVFがほしい。
  • 小型軽量性を重視。
  • 望遠側もよく使う。
というユーザーであるのに対し、よりDMC-LX7が向いているのは、
  • 特に描写性能を重視。
  • 屋内での撮影など、広角側もよく使う。
  • カメラのサイズにはあまりこだわらない。
という方だと思います。

 またLF1にはWi-Fiも搭載されているのに対し、実売価格はLX7の方が5千〜1万円程度安価である点もポイントかもしれません。

 LUMIX DMC-LF1が想定しているユーザー層

 DMC-LF1は、いつも持ち歩く1台としてオールマイティに使えるカメラであると思います。電子ビューファインダーは日中屋外での撮影を容易にするだけでなく、望遠側での撮影も実用的に行えます。また、Wi-Fiの搭載やボディ内充電に対応していることで、撮影データの取り扱いやバッテリー管理に気を遣わずに運用可能です。サイズや重さの点でも、胸ポケットやポーチの中に常に入れておくような使い方ができます。

 パナソニックの新しい高級コンパクトシリーズDMC-LF1。電子ビューファインダーの使い勝手や描写性のなど、実際にLUMIX DMC-LF1の実力をテストしてみます。



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