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特集 シグマ DP2 Quattro
シグマ DP2 Quattro ~新世代Foveon搭載の高級コンパクト |
シグマ DP2 Quattro by Inaba Kunio
新世代Foveonセンサー搭載の高級コンパクト 評価:5.0
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1.シグマ DP2 Quattroの位置づけと概要解像力をさらに強化した高級コンパクト シグマ DP Quattroシリーズを目にしたとき、まず印象に残ったのは独特の形状です。一般のデジタルカメラでは、グリップ部分はボディ前側に張り出していますが、DP Quattroでは後ろ側に突出しています。前側にはレンズが、後ろ側にはグリップが張り出し、さらに横に長いボディ形状からは、「小型化を重視するユーザーだけではないはず」という声が聞こえてきそうです。また、新構造のFoveonセンサーについても、「1画素でRGBすべての色情報を取得する」という今までのコンセプトから見れば大きな方向転換にも見えます。
DPシリーズとしては二世代目となるDP2 Merrill。デザインは概ね初代DPを踏襲しています。
DP2 Quattroの主な特徴は、次のとおりです。
後ろ側に大きく張り出した特徴的なグリップ形状。グリップ内にはバッテリーが格納されています。
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今回、新方式のイメージセンサーが搭載されたことで、どこまで描写性能が向上したのかが一番の注目点でした。実際にテストしてみて、DPシリーズの「売り」であった解像感がさらに向上したことが確認できました。これは画素数が増えたこともプラスに働いていると思われますが、新方式のセンサーや画像処理エンジンによるところも大きいのではないかと推察されます。
DP2 Quattro(左)とソニー サイバーショット DSC-RX100M3(右)。一般的な高級コンパクトと比べると、大きさにはかなり差があります。
ボディサイズや高感度性能、動画撮影機能など、一般的な高級コンパクトと比較すると、DP2 Quattroにかけている部分は決して少なくありません。しかし、DP2 Quattroが示した高い解像力を目にすると、このカメラでしか撮ることができない写真があることを確信させられます。 Sponsored Links 2.シグマ DP2 Quattroを開封し外観をチェックシグマ DP2 Quattroを開封する 6月27日、新世代のDP、Quattroシリーズの第一弾であるDP2 Quattroが発売開始となりました。店頭でのスタート価格は9万9千円前後でしたので、2012年7月に登場したDP2 Merrillの9万円前後と比べると、少々高めとなっていますが、APS-Cサイズのイメージセンサーを搭載した高級コンパクトとしては、平均的な価格と言えます。
DP2 Quattroのパッケージ。白を基調としたパッケージはMerrillシリーズと同じですが、Quattroではケースにカメラ本体の写真が印字されています。カメラ本体が大きいため、コンパクトカメラのパッケージとしては大きい方だと思います。
蓋を開けると、3つのケースが姿を現します。一番上がカメラ本体、真ん中の細長いケースが取扱説明書類、下側が付属品関係です。本体の上に見える紙はシール状のもので、保証書に貼付できるようになっています。
DP2 Quattroの付属品です。左上より取扱説明書、ストラップ、USBケーブル、ストラップ取付け用バッテリーケース、バッテリーチャージャーBP-51、ACケーブル、バッテリーパックBP-51、バッテリー識別シール。 Sponsored Links シグマ DP2 Quattroの本体をチェック
DP2 Quattroのボディ前面。横に長い斬新なデザインです。今までのDPシリーズはオーソドックスな形状だっただけに、Quattroのデザインは他のカメラにはない特長となっています。動画撮影機能には対応していませんが、レンズの右側にマイクが設置されています。
DP2 Quattroの液晶モニター側。ボタンの位置は変わっているものもありますが、基本的なインターフェースはMerrillシリーズのものを踏襲しています。手前側に大きく張り出したグリップ部はホールド性能を向上させています。3型92万ドットの液晶モニターはレンズ光軸上に置かれています。
DP2 Quattroのボディ上面。細長いボディ部に大型のグリップが設けられています。ボディ左上に見えるイメージセンサー指標を見ると、レンズ部のすぐ後ろにセンサーが置かれていることがわかります。
DP2 Quattroのボディ底面。三脚用の穴はレンズ光軸上に置かれています。左側には単独のバッテリー室が設けられています。レンズ下部に「MADE IN JAPAN」の文字が刻印されています。
DP2 Quattroのボディ左側面。ボディ部にはSDメモリーカードスロットとUSB端子が置かれており、ゴム製のカバーが付けられています。レンズの左側にはS/Nが刻印されています。レンズ鏡胴にはフォーカスリングも設けられています。
DP2 Quattroのボディ右側面。バッテリー室が内蔵されている大型のグリップが印象的です。ストラップ取付け部はバー方式となっています。
DP2 Quattroのレンズ前面。30mmF2.8、最短撮影距離28cm、フィルター径58mmといった基本仕様が印字されています。レンズの10時方向にあるランプはセルフタイマーとAF補助光を兼ねるものです。
DP2 Quattroのdp2ロゴ。刻印された中に白いインクが流し込まれています。シンプルでスタイリッシュなデザインだと思います。グリップ部分には滑り止めのゴムが貼付されています。
DP2 Quattroの特徴的なグリップ部。他のカメラにはない特徴的なデザインです。
グリップ部分のメインコントロール部。基本的なインターフェースはMerrillのものを踏襲しています。QSボタンは引き続き搭載されており、このボタンを押すと項目設定一覧画面が表示されます。
Merrillシリーズではシャッターボタンの同軸にだけコントロールダイヤルが置かれていましたが、Quattroではさらにもう一つダイヤルが追加されています。ダイヤルが1つと2つでは、操作性は大きく異なります。
液晶モニターの左側には「FOVEON X3 SENSOR Quattro」の文字が保護ガラスの下側に印字されています。左下にはメモリーカードのアクセスランプが置かれています。
DP2 Quattroのボディ中央にはアクセサリーシューが置かれています。アクセサリーシュー、液晶モニター、三脚用穴がすべてレンズ光軸上に置かれている点にはシグマのこだわりを感じます。
ボディ左側面にあるゴムカバーの下には、SDメモリーカードスロットとUSB端子が設けられています。
SDメモリーカードを挿入しつつある状態。ラベル面が液晶モニター側となります。
DP2 Quattroのボディ下部にあるバッテリー室カバーを開いた状態。
内蔵バッテリーを挿入しつつある状態。グリップ部一杯にバッテリーが入っています。
グリップ部にある3つの穴はスピーカーです。
ボディ単体での重さの実測値は412.5gでした。メーカー公表値は410gとなります。
バッテリーとメモリーカードを挿入した状態での重さの実測値は464.5gでした。
液晶モニターは3型92万ドットのパネルで、タッチ操作には対応していません。アスペクト比は4:3ですので、最大サイズの静止画撮影時には下部は情報表示エリアとなります。写真は電子水準器とヒストグラムも表示させた画面です。右下の数字「7」は連続撮影可能枚数を示しています。
シグマ DP2 Quattroとソニー サイバーショット DSC-RX100M3を比べると、ボディサイズがかなり違うことがわかります。 Sponsored Links シグマ DP2 Quattroの付属品をチェック
付属するACアダプターBC-51。Quattroシリーズ専用品となります。
コンセントとの接続には付属するACケーブルを使用します。可搬性の点ではウォールマウントアダプター等が添付されると良いと思います。
付属するACケーブル。出荷先の電源状況に応じたケーブルが添付されるようです。
付属するリチウムイオンバッテリーBP-51。容量は7.2V 1200mAhで、Quattroシリーズ専用品となります。最大で静止画200枚の撮影が可能です。ボディには2個付属しています。
バッテリーを識別するためのシールが付属しています。フィールドでの使用を考えた心遣いであると思います。
付属するUSBケーブル。カメラ側にはフェライトコアが付けられています。端子はミニ端子となります。
付属するストラップ。比較的高級感のあるつくりとなっています。
付属するバッテリーホルダー。予備のバッテリーを持ち運ぶためのケースで、バッテリー2個での運用を前提にした付属品です。
バッテリーホルダーの裏側にはストラップに取り付けるための穴があけられています。
付属するレンズキャップLCF-58III。つまみ部分が内側にある新型タイプとなります。表面には艶消しの処理が施されており、高級感があります。
レンズキャップの裏側。58mm径のレンズに適合しています。 Sponsored Links 3.シグマ DP2 Quattroの描写性能はどうか?描写力チェック1:高感度性能
サイバーショットDP2 Quattroの基本感度はISO100で、ISO6400まで設定可能となっています。拡張設定には対応していません。
ISO100 Sponsored Links 描写力チェック2:歪曲収差
シグマ DP2 Quattroは、30mmF2.8(35mm換算では45mm相当)の単焦点レンズを搭載しています。レンズ自体のスペックはDP2 Merrillと同じ6群8枚ですが、シグマによると「あらゆる要素を見直し、一から開発しなおした」とのことです。
30mmF2.8(45mm相当) 描写力チェック3:解像力 解像力テストでは、イメージセンサーとレンズの両方の実力が試されることになります。いつもの通りISO12233準拠チャートを使用して解像力チェックを行いました。30mmF2.8の単焦点レンズということで、解像力の点でも絞り開放から極めて高い実力を発揮しました。
30mm F2.8 (35mm換算45mm相当) Sponsored Links 機能チェック(おまけ):連続撮影枚数
シグマによると、DP2 Quattroの連写性能は次の通りです。
使用したメモリーカードは高速タイプのものです。 (SanDisk ExtremePro Class10 Read 95MB/s Write 90MB/s)
※上記のテスト結果は、撮影環境や被写体によっても左右されます。 4.結局、DP2 Quattroは「買い」か?独断 素晴らしい! ![]()
独断 もう一息! ![]()
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Sponsored Links 付録.製品仕様からみた DP2 Quattroの特長
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