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特集 ソニー SONY サイバーショット DSC-RX100M3
1.ソニー サイバーショット DSC-RX100M3の位置づけと概要 |
ソニー サイバーショット DSC-RX100M3 by Inaba Kunio EVF内蔵の「The 高級コンパクト」 評価:5.0
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コンパクト・描写力・機能を極めた高級コンパクトの決定版? ソニーから注目機種3機種が立て続けに登場します。第一弾が5月30日に発売された高級コンパクト、サイバーショットDSC-RX100M3で、翌週6月6日にはデジタル一眼α77IIが、さらに翌々週となる6月20日には4K動画撮影にも対応した高感度フルサイズ・ミラーレス、α7Sが発売開始となります。会社全体としては厳しい状況を指摘する声もありますが、少なくともデジタルカメラをはじめとする映像部門では、ソニーが復活しつつあることを実感します。このあたりは「ソニーの快進撃は続く?」もご覧いただければと思います。 2013年6月に登場した初代DSC-RX100。二代目、三代目と基本的なデザインは踏襲されています。
DSC-RX100M3の主な特徴は、次のとおりです。
DSC-RX100M3の一番のポイントともいえるポップアップ式電子ビューファインダー。アイセンサーや視度調整機能も搭載した本格タイプです。
Sponsored Links DSC-RX100M3の魅力は?今回、実機をレビューしてみて感じたのは、事前に抱いていた危惧が杞憂であったということです。価格的には8万円台半ばと、かなり高いレベルでのスタートとなりましたが、その価格に納得感があるカメラであると思います。 <ポイント1:RX100シリーズの正当進化モデル>代を重ねるごとに描写性能と機能を強化してきたRX100シリーズですが、大切なのは最初のコンセプトである「コンパクト、描写力」をきちんと引き継いでいることです。このあたりはキヤノンPowerShotS90シリーズに通ずるところもありますが、PowerShotS90シリーズはどちらかといえばブラッシュアップを丁寧に重ねたモデルであるのに対し、RX100では毎回フルモデルチェンジしつつも基本コンセプトを守っている点が素晴らしいと思います。 <ポイント2:ポップアップ式EVFや自分撮り可能な液晶モニターなど機能面で進化> 機能面では、ポップアップ式の電子ビューファインダーを内蔵した点が目立ちます。事前の噂情報でこのことが流れると、本当に実現できるのかといった懐疑の声も少なくありませんでした。また、今となっては笑い話となりますが、電子ビューファインダーではなく実像式光学ファインダーがポップアップする、という予測をする方もいたようです。 <ポイント3:使い勝手が良く描写性能も向上した新設計ズームレンズを搭載> ポップアップ式電子ビューファインダーも気がかりでしたが、事前に一番危惧したのはレンズの描写性能です。搭載されているレンズのスペックは24-70mm相当F1.8-2.8という明るいレンズであり、どこまで描写性能が確保できたのかが気になっていました。同じイメージセンサーを搭載したニコンのミラーレスカメラを見ても、そもそもこれほど明るいズームレンズはリリースされておらず、24mm相当の画角をカバーしているレンズも、1 NIKKOR VR 6.7-13mm f/3.5-5.6(18-35mm相当)の1本だけです。
DSC-RX100M3(左)、DSC-RX100M2(中)、DSC-RX100(右)。突起部を除いた縦横の長さは3機種とも同じです。
2012年6月に初代RX100が登場した時、これで高級コンパクトのスタンダードが変わるだろうという予感がしました。今回登場したRX100M3を評価してみて、高級コンパクト市場におけるソニーのポジションはさらに盤石になったことを確信しました。この2年間、他社も手をこまねいていたわけではないと思いますが、結果的に差はさらに開いたと言えます。 |
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