2012年のレンズ交換式デジタルカメラ販売状況
株式会社BCNが発表している販売データで、全国の家電量販店から提供されるPOSデータをもとに集計がされています。市場で販売されるデジタルカメラ全体の4割程度がカバーされているようです。このたび、2012年のレンズ交換式デジタルカメラの販売状況について発表がされました。
2012年、一番売れたミラーレス一眼&デジタル一眼レフカメラはこれだ!:BCN
なお、一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)の発表によると、2012年1月から10月までの国内販売数は、デジタル一眼レフが813,721台、ミラーレス(ノンレフレックス)が581,509台となっています。過去の販売状況を見ると、10月までの累計台数に対し年間累計台数は概ね125%程度のため、単純に年間販売台数を試算すると、デジタル一眼レフが102万台、ミラーレスは73万台、合計で175万台となります。
※ 「2013年のレンズ交換式デジタルカメラ販売状況」もご参照ください。

2012年市場状況の推計結果
レンズ交換式カメラ全体のメーカー別シェア(販売台数)
- キヤノン 28.6%
- ニコン 25.0%
- オリンパス 14.3%
- ソニー 13.3%
- パナソニック 11.3%
- ペンタックス 5.5%※
- その他 2.0%※
※独自推計値 |
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レンズ交換式カメラ全体では、キヤノンとニコンの2社で5割を超えるシャアを獲得しています。とくに、キヤノンのEOS Kiss X5は全体の13%(独自推計)を占めており、単独機種としては断トツの1位となっています。
キヤノンとニコンはデジタル一眼レフ、オリンパスとパナソニックはミラーレスカメラでのシャアが貢献しています。
なお、これは販売台数によるものですので、比較的高単価の製品を展開している富士フイルムは「その他」に入っています。
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デジタル一眼レフのメーカー別シェア
- キヤノン 52.9%
- ニコン 34.8%
- ソニー 6.1%※
- ペンタックス 4.5%※
- その他 1.7%※
※独自推計値 |
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デジタル一眼レフでは、キヤノンとニコンの2強によって、ほぼ9割のシェアを占めています。とくにキヤノンは1社だけで5割を超えていますので、さずがだと思います。Kiss
X4、X5、X6iを合計すると全体の1/3となりますが、このあたりにキヤノンの強みが隠されているのかもしれません。
ニコンでは、エントリークラスのD5100とD3100を足すと2割強のシェアとなりますが、これはJ1等のミラーレスカメラと需要を分けているためと思われます。
なお、台数ベースのランキングでは、上位20機種のうち、フルサイズ機が4機種ランク入りしています。
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ミラーレスのメーカー別シェア
- オリンパス 29.8%
- パナソニック 23.6%
- ソニー 20.0%
- ニコン 14.3%
- ペンタックス 9.4%
- キヤノン 2.1%
- その他 0.8%※
※独自推計値 |
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ミラーレスカメラでは、オリンパスとパナソニックのマイクロフォーサーズ陣営によって5割以上の市場占有率となります。ミラーレスカメラの先行者として、レンズをはじめとする豊富な資産群や、層の厚い製品展開が結果につながっているのだと思います。
ソニー、ニコン、ペンタックスの3社はデジタル一眼レフも含めて展開していますが、徐々にミラーレスカメラの占める割合が大きくなってきているようです。
また、昨年秋に参入したキヤノンも2%のシェアを獲得しています。
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デジタル一眼レフのセンサーサイズ別シェア
※独自推計値 |
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今回は、デジタル一眼レフの上位20機種を取り出しての比較となったため、APS-Cサイズが16機種、フルサイズが4機種のエントリーです。
台数ベースで見ると、まだまだAPS-Cサイズが圧倒的に多いことを示していますが、それでも昨年秋にはフルサイズ機が相次いで登場しましたので、本年はフルサイズ機の割合も大きく伸びていくのではないかと思います。
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ミラーレスのセンサーサイズ別シェア
- フォーサーズ 59.1%※
- APS-C 21.9%※
- 1型 13.2%※
- 1/2.3型 5.8%※
※独自推計値 |
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ミラーレスカメラのうち、マイクロフォーサーズで過半の市場を占めていることが印象的です。感覚的にはAPS-Cサイズも増えてきているように思いますが、まだ全体の2割程度にとどまっています。
1型はニコンだけが、1/2.3型はペンタックスのみが展開していますが、これからどのように増えていくのかも興味深い点です。
フルサイズのミラーレスについても噂情報が流れていますので、今年はさらにフォーマットが広がるのかもしれません。
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※推計販売数は、CIPA情報を元に独自に推計したものです。計算方法については、タイトル下に記載した注釈をご参照ください。
※推計販売数は、CIPA情報を元に独自に推計したものです。計算方法については、タイトル下に記載した注釈をご参照ください。

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